地元密着型のローカルインフルエンサーとは?起用例も合わせて紹介
「ローカルインフルエンサー」は、地方の情報発信を主に行っているインフルエンサーを指します。
観光地や地元グルメなど、その地域ならではの魅力を伝える存在です。
PR内容やプロモーションの目的によっては、フォロワーが多く有名なインフルエンサーよりも、高い広告効果が得られるケースも少なくありません。
今回は、ローカルインフルエンサーの特徴や起用時の注意点、活用事例などを紹介します。
目次
ローカルインフルエンサーとは?
企業のマーケティング手法として確立されつつあるインフルエンサーマーケティング。
TVで活躍する芸能人よりも比較的身近な存在であることから、親近感を持ちやすくサービスや商品、企業に対する興味関心を引き出しやすいのが特徴です。
なかでもローカルインフルエンサーは、消費者にとってより身近な存在のため、プロモーションの内容によってはさらに高い効果を発揮します。
多くの場合、インフルエンサーは得意ジャンルを持っており、たとえばグルメや美容、育児など、ある分野に特化した情報を発信しています。
ローカルインフルエンサーは、そういったジャンルのひとつとして捉えることができます。
特定の地域やエリアに特化した「ローカル」な分野で活躍するインフルエンサーだということです。
地元に密着していることから、観光案内や特産品の紹介に適した存在といえます。
集客や地域活性化に貢献するということで、地方自治体やローカル企業が起用しているケースが少なくありません。
地元の特産品を活かしたグルメや飲食店経営、観光業に携わっている企業としては、ローカルインフルエンサーの存在は見過ごせません。
特にこれからインフルエンサーマーケティングを取り入れようとお考えのローカル企業の場合は、フォロワー数が多い有名インフルエンサーだけでなく、ローカルインフルエンサーも選択肢として考えるべきでしょう。
地元愛が強く、地域で高い発信力・影響力を持っているため、地域に根差した企業にとって強力なパートナーとなってくれるはずです。
ローカルインフルエンサーの特徴
ローカルインフルエンサーとはどのようなものか、起用することでどういったメリットが得られるのか、以下で解説します。
地域密着で、その地域での認知度が高い
ローカルインフルエンサーはすでにその地域で活躍し、認知度が高いケースがほとんどです。
なかにはSNSユーザーでない人たちにも広く知られていることがあります。
そのため、若い世代に限らず高齢者の世代に至るまで、幅広く影響力を持つのがローカルインフルエンサーの特徴でありメリットのひとつです。
また、地域に密着して地元愛がある人物による紹介ということで、ユーザーからの信頼が得やすく消費行動につながりやすいのもメリットといえます。
グルメ・観光との相性が良い
ローカルな情報を発信するということから、得意とするジャンルとしては、やはりグルメや観光が挙げられます。
地元ならではの特産品や人気スポット、旬な情報発信をするのに適した存在です。
ローカルインフルエンサーが重宝される背景としては、消費者のサービス利用や商品購入に至るまでの行動や、情報収集の方法が変化している点があります。
インターネットでさまざまな情報を得るのは主流ですが、企業HPやインターネットサイトだけでなく、SNSもそういったツールの代表的なものとなりつつあります。
レストランを探したり、旅先について調べたり、化粧品など商品の情報を調査するために、SNSを利用する消費者が増えているということです。
そういったことから、インフルエンサーによるPRが注目されています。
なかでも地方の情報を発信する際は、知名度もエンゲージメント率も高いローカルインフルエンサーによる広告効果が期待されています。
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コアな情報でも引きたてることができる
ローカルインフルエンサーは一般的なインフルエンサーと比較して、コアな情報を発信するのに適しているのも特徴として挙げられます。
たとえばメガインフルエンサーの場合、さまざまな企業からのオファーも多く、全国的にたくさんのフォロワーを抱えています。
そのため、PRする内容はどうしても全国規模のものとなってしまいます。
その点ローカルインフルエンサーの場合、特定の層に向けたコアな情報でも発信しやすいといった特性を持っています。
またその内容によっては、他のインフルエンサーよりも効果が発揮しやすくなります。
地元の隠れ家的なお店や、地域の行事や旬な情報などは、ローカルインフルエンサーに依頼したほうがよいでしょう。
地元のお店を紹介する場合、新たな顧客獲得をしたいものの、キャパシティがなく多くの客に押しかけられても困る、といった状況があります。
そういった場合、有名インフルエンサーを起用してしまうとかえってマイナスになってしまうこともあります。
一時的に高い集客を得られても、混雑が続いたり、店の雰囲気が崩れてしまったりすることで、固定客を失ってしまうケースがあるためです。
ローカルインフルエンサーを活用したマーケティングに向いている事業
先述したとおり、ローカルインフルエンサーを活用したマーケティングに向いているのは、グルメや観光事業です。
地元グルメや飲食店、地元のディープなスポット、桜や雪など季節の旬な情報の紹介をするのに効果的といえます。
また最近では、新型コロナウイルス感染拡大によるテレワークの推進から、地方移住の関心が若い世代でも高まっています。
そういった背景から、移住希望者やIJUターン希望者の誘致をするために起用するケースもあります。
若い世代に移住してもらいたい地方自治体にとっては、ローカルインフルエンサーにより街の魅力を伝えるのは、有効な手段のひとつです。
ローカルインフルエンサーを起用する際の注意点
とくにローカル企業にとってはさまざまなメリットがありますが、起用時にはいくつかの注意点があります。
マーケティングで効果を出すためにも、以下のポイントを押さえておきましょう。
ターゲットを明確にする
ローカルかどうかにかかわらず言えることですが、インフルエンサーマーケティングを実施するときは、まずターゲット対象を明確化することが欠かせません。
どういった層に向けてPRをするのか、目的や目標とともに設定しましょう。
ターゲティングを行う際は、年代や性別、職業、エリアなどペルソナ設定を詳細にします。
特にローカルインフルエンサーの場合には慎重に行う必要があります。
「地元の人を対象に集客したい」「地元での認知度を高めたい」といったケースでは、ターゲットが限定的になるためです。
地域に特化したインフルエンサーということを考慮する
ローカルインフルエンサーに依頼する際は特徴をきちんと理解したうえで依頼しましょう。
ローカルインフルエンサーは「地元の魅力を、地域の人々に伝える」ことが得意分野です。
地域密着型の企業やサービス・商品のマーケティングを行うときには大きな効果を発揮しやすいのが、ローカルインフルエンサーの魅力といえます。
そのため、全国展開している企業やチェーン店のPRを幅広く行う際には適していません。
ただしチェーン店のなかでも、関東圏のみで展開していたり、関西圏での認知度が高かったりする場合などは、ローカルインフルエンサーの効果が発揮できることもあります。
プロモーションの対象や内容をふまえて検討するようにしましょう。
地域によってはインフルエンサーがいないことも
地元の良さを対象のエリアの人々に伝える場合、フォロワーを多く抱えるメガインフルエンサーよりもローカルインフルエンサーのほうが高い広告効果を得られることがあります。
ただし、そもそも一般的なインフルエンサーよりも人数が少ないため、地域によっては依頼可能なローカルインフルエンサー自体が存在しないケースも少なくありません。
たとえ存在していても、自社のターゲットに適していないことも考えられます。
その場合は、知名度が高くフォロワー数も多い人物に依頼したほうが効果を得られるでしょう。
いずれにせよ「ファンの多いインフルエンサー」あるいは「地域愛にあふれるローカルインフルエンサー」など、どちらにも固執しないことが重要です。
計画段階から考えを固めてしまわないようにしましょう。
ローカルインフルエンサー起用の事例
実際にどのようなローカルインフルエンサーが活躍しているのか、5つの事例を紹介します。
和歌山県
本谷紗己さん(@sappyon38)は、和歌山県の公式インスタガールに認定されています。
モデルとしての知名度も高く、影響力の高いローカルインフルエンサーです。
この投稿をInstagramで見る
インフルエンサーとしての活動はスタンダード。
モデルとしての知名度を生かして自身の写真を多く投稿しながら、和歌山県のグルメや観光などをPRしています。
愛媛県
愛媛県のローカルインフルエンサーは芸能人として全国的に知名度がある「和牛」の2人です。
お笑いコンビの和牛を起用し、YouTubeで観光誘致を目的とした動画を投稿しています。
ローカルインフルエンサーだからといって、地元で活躍する人物を起用するばかりではありません。
全国区で人気の有名人によるPRだからこそ、地方活性化に有効なケースも考えられます。
特に、地元のお店のプロモーション等ではなく、県全体への集客や観光PRをする際は、知名度が高くファンが多いインフルエンサーに依頼するほうが、効果が高くなります。
福岡県
福岡県の九州国立博物館では、福岡県在住のYouTuberを起用しています。
ローカルインフルエンサーとして活躍しているのは、カナダ人のミカエラさんです。
チャンネル登録者数が30万人を超えていて(2021年8月現在)、海外のフォロワーが多いのも彼女の魅力です。
普段から福岡県や日本国内の観光スポットや魅力を紹介しているため、海外から日本への招致にも一役買っている存在といえます。
外国人観光客が多いスポットや観光誘致を希望する場合には、このようなインフルエンサーの起用も検討するとよいでしょう。
熊本県
「インフルエンサー」だけでなく「ゆるキャラ」としての高い知名度を誇るのが、「くまモン」です。
全国的に活躍しているキャラクターですが、基本的には熊本県をPRする存在。
熊本県の認知度アップや集客に貢献しています。
熊本県内か、公式オンラインショップでのみ入手可能なくまモンのグッズがあるなど、熊本県への興味関心を高めるようなPR活動が行われています。
キャラクターがインフルエンサーとして活躍するのは少し特別な例ですが、モデルケースとしてインフルエンサーの選定・PR方法を研究してみるとよいでしょう。
岩手県
さらにもうひとつ特別な例として挙げられるのが、岩手県のローカルインフルエンサーです。
岩手県在住の柴犬「まる」が観光地などをPRしています。
まるが観光地を取材し、その魅力を伝えるというかたちで投稿しています。
観光客誘致を目的としてローカルインフルエンサーを起用する場合、各自治体が主体となっているケースが多いのですが、岩手県のまるの場合は違っています。
アカウントを運用しているのは、民間企業です。
また、岩手県に対する興味関心が薄い人でも、動物や犬好きなユーザーに向けたプロモーションが実現しているのも特徴といえます。
まとめ
インフルエンサーのなかでも、特に観光誘致や地域活性化に貢献する存在となり得るローカルインフルエンサー。
グルメや観光といったジャンルのプロモーションに適していて、コアな情報を発信しやすいのが特徴です。
マーケティングの規模や対象によっては効果を発揮できないこともあるので、PRするターゲットや目的に応じて起用を検討するようにしましょう。
はじめてのインフルエンサーマーケティングで、選定基準や投稿内容について一から相談したい場合には、インフルエンサー代理店を利用するのがおすすめです。
以下で紹介していますので、参考にしてください。
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