履歴書における上手な長所・短所の書き方!例文30選も紹介

採用担当者は、履歴書に書く「長所・短所」から人柄が会社に合うかどうかや、自分への理解度がどの程度なのかを判断します。
そのため、長所・短所の書き方によって採用の結果が大きく変わります。

しかし、長所・短所がなかなか思いつかないという方や、印象の良い書き方がわからないという方も多いでしょう。

そこで本コラムでは、読んでいるあなたの採用をサポートするためにも長所・短所の書き方や考え方、例文を紹介します。

履歴書に書く長所・短所とは?


履歴書に書く「長所・短所」とは、本人が持っている性格や資質、人柄のことを指します。

また、基本的にはどんな会社・仕事であったとしても一貫して変わらないものとして扱われます。
そのため、長所・短所を説明するときは「自身がどのような人なのか」という書き方が重要です。

ほかにも履歴書には強み・弱みや自己PRなど、一見すると同じ意味に感じる言葉があります。
長所・短所の書き方を知る前に、それぞれとの違いを理解しておきましょう。

強み・弱みの違い

長所・短所と似ている言葉に「強み・弱み」があり、同じ意味で捉えられがちですが、実は異なる単語です。

強み・弱みとは、働く上で経験してきたスキルや、支障になりやすい自身の特徴などを指します。

長所・短所と比べて、環境によって異なるものであるため「応募先企業にとってどのような強み・弱みがあるのか」という観点で扱われます。

したがって、履歴書では長所・短所と強み・弱みをしっかり区別して考えるべきです。

「私はこういった長所・短所があるため、貴社に向けたこういう強み・弱みがあります」と、一貫した書き方で伝えましょう。

自己PRとの違い

履歴書の自己PRとは、長所や強みをもとに自由にアピールする欄です。

長所や強みでは、主に自身の性質のことを伝えるのに対して、自己PRでは気持ちを乗せて将来のことを伝える書き方を意識します。

そのため、長所や強みと一貫性を持たせて書く必要があります。

なお、自己PRは面接でもよく聞かれる質問のひとつ。
履歴書と面接、それぞれの自己PRには一貫性をもたせましょう。


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履歴書に長所・短所を書く理由


履歴書で長所・短所を記載するのは、主に採用担当者が以下のポイントを見るためです。
長所・短所の書き方にも影響するため、それぞれよく理解しておきましょう。

自己分析が出来ているかを見るため

長所・短所の内容から自分のことを客観視できているかを確認します。

社会人として自分の得意・不得意を理解することはとても重要です。

自身への理解度は、組織での立ち回りや業務の進め方にも関わってきます。
そのため、自身の長所・短所と向き合っている人材が欲しいという企業が多く、履歴書ではよくチェックされる項目です。

採用のミスマッチを未然に防ぐため

入社後に、社風や価値観が合わずに退職となってしまうケースも少なくありません。
そのため、自社の価値観や文化とマッチする人材かどうかを判断するためにも、長所・短所をチェックします。

履歴書では、応募先企業がどういった文化醸成をしているのかなどを確認してから、長所・短所を上手く文章にするという書き方がおすすめです。

長所・短所を上手に書くポイント


ここでは長所・短所を上手に伝えるためのポイントを解説します。
以下の書き方を意識して、転職活動に臨みましょう。

一貫性のある長所・短所を書く

長所・短所に一貫性がない場合は信頼度を獲得できないでしょう。

例えば、長所で「コミュニケーションスキルがある」と書いていても、短所で「人見知り」とあれば矛盾しているようにも思えます。

上記のような矛盾を避けて、長所・短所をしっかり区別した書き方を心がけましょう。

自分のこととはいえ、履歴書で採用担当者に違和感を覚えさせないようによく考えて長所・短所を書くことが大切です。

より具体的に表現する

履歴書の長所・短所では、抽象的な書き方を避けましょう。
なるべく具体的になるようエピソードを交えて書くことで話の信憑性もアップします。

例えば、長所で先程と同様に「コミュニケーションスキルがある」と書くとします。

それだけでは具体的にどういったコミュニケーションや場面でのスキルなのかが想像しづらいと採用担当者が感じるでしょう。

積極的に対話ができることや傾聴力があること、人をまとめる力があることなどコミュニケーションスキルにも様々あります。

履歴書では、上記のように具体的な所まで解説する書き方が理想的です。

社会人としてネガティブな短所は避ける

短所は社会人として仕事をする上でマイナスな印象になってしまう書き方を避けましょう。

例えば、「遅刻癖がある」や「不満を口に出してしまう」などが挙げられます。
仮に真実であったとしても履歴書では極力伝えないようにし書き方を工夫します。

そして、短所がある場合は、自分と向き合って日々改善をしていきましょう。

社風や職種にマッチした内容で書く

採用担当者は履歴書の長所・短所から「社風にマッチしているか」を判断します。

そのため、応募先企業の公式サイトやSNSをチェックして、応募先会社に合うような長所・短所を伝える書き方がおすすめです。

また、社風や文化だけではなく希望職種に求められる人材イメージから、長所・短所をアピールすることも理想的です。

履歴書の長所・短所の書き方によっては、ちゃんと事前調査をしてきているという評価にも繋がります。



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長所・短所が思いつかないときの対処法


履歴書の長所・短所が思いつかないという方も多いでしょう。
そのような時は、以下の対象法を覚えておきましょう。

長所の場合は、短所の反対で考える

長所が浮かばない場合は、先に考えやすい短所から書き出して、長所に言い換えるという方法がおすすめです。

実は短所は長所の裏返しであることが多いため、この方法を知っておくとスムーズに進められるでしょう。

例えば短所が「人に流されやすい」であれば、「他人を重んじる性格」という長所に言い換えられます。

この書き方であれば、先述したような一貫性のある長所・短所にもなります。

家族や友人に聞いてみる

思い切って家族や友人に聞いてみるのもひとつの方法です。
自分では理解できていないリアルな長所・短所にたどり着けるかもしれません。

自分で考えるよりも深く自己理解ができるため、履歴書を記載する場面以外でも役に立つでしょう。

過去に言われたことを思い出す

長所・短所が思いつかない際の対処法として、人生で言われたことのある言葉から考える方法もあります。

家族や親戚、友人や先生など印象に残っている言葉から、連想して長所・短所を書き出してみましょう。

この書き方であれば、具体的なエピソード付きの長所・短所となるため履歴書の説得力が上がります。

普段の仕事内容から考える

思い出すのが厳しい場合は、直近の仕事関係から考えるのもおすすめです。

履歴書に書く長所・短所は主に仕事と結びつくため、働いている中で感じた「自信のあること」「反省したこと」などを書き出してみましょう。

また、仕事関係から考えた長所・短所であれば、採用担当者も一緒に働くイメージがしやすいものになります。

そのため仕事内容に関連する長所・短所の書き方は、かなりおすすめです。

長所の例文15選


最後に、履歴書に書く長所・短所の例文を見てみましょう。
まずは長所の例から紹介していきます。

1:コミュニケーション能力が高い
「ユーザーからの要件を正確に聞き取り、チームに分かりやすく伝えることでプロジェクトの進行をスムーズにしています。」

2:チームワークを重視する
「ディレクターやデザイナーと協力し、プロジェクト管理ツールを活用して効率よくタスク共有・進捗管理を行っています。」

3:問題解決能力が高い
「問題が発生した際は自発的に緊急ミーティングを開くなど、原因と取り組むべき事項を迅速にまとめて解決するスキルがあります。」

4:責任感が強い
「プロジェクトの納期を守るために必要な作業を自ら進んで引き受け、問題が発生した場合は早急に対応しています。」

5:効率的な時間管理ができる
「複数のプロジェクトを同時に進行し、タスク管理ツールでスケジュールを立て優先順位に従って効率的に作業を進めています。」

6:高い適応力を持っている
「新しいフレームワークなどの導入時に、短期間で習得して既存体制に統合する能力があります。」

7:リーダーシップがある
「営業チームのリーダーとして案件のビジョンを明確にし、メンバーの役割分担や進捗を管理しながら成功に導きます。」

8:迅速な学習能力
「最新の業界情報やツールについて常に学び、実務に素早く適用することでチームに新しい知見を提供しています。」

9:高い分析力
「各種月間データや消費者の行動分析を定期的に行い、チームのパフォーマンスを改善するための具体的な改善策を提案しています。」

10:創造力が豊か
「ユーザーインターフェースのデザインや機能のアイデアを提案し、より良いユーザーエクスペリエンスを提供するための革新的なソリューションを実現しています。」

11:高い集中力
「複雑な内容の事務作業であっても、品質を上げるため長時間にわたり集中して取り組むことができます。」

12:倫理観が強い
「個人情報の取り扱いやセキュリティに関するポリシーを遵守し、ユーザーや社内データ保護に最大限配慮して業務を行います。」

13:顧客対応力が高い
「ユーザーからのフィードバックを迅速に取り入れ、機能改善を行うことで、顧客満足度を高めています。」

14:細部に気を配る
「デザインや機能の実装時に、細かなUI/UX要件を徹底的にチェックし、使いやすさと見た目の両面で高品質な成果物を提供しています。」

15:ストレス耐性が高い
「デッドラインが迫ったプロジェクトでも冷静にタスクを優先し、品質を保ちながら迅速に対応することでプロジェクトの成功に貢献しています。」

短所の例文15選

続いて短所の例文を紹介します。
短所とその言い換えをまとめて文章にすると印象よく伝えることができます。

1. 完璧主義
「高い品質を追求するあまり細部に過度にこだわってしまうことがありますが、これにより常に精度の高い成果物を提供しています。」

2. 複数タスクの同時進行が苦手
「複数のプロジェクトを同時に進める際に、優先順位の調整に少し時間がかかることがありますが、これを克服するためにタスク管理ツールを活用しています。」

3. 優柔不断
「決定を下す際に慎重になる傾向があり迷うことがありますが、その分詳細な情報を集めて最適な判断を下すよう努めています。」

4. 自信過剰
「自身のスキルに自信を持ちすぎることがあります。しかし、このことを自覚してフィードバックを受け入れることでより良い結果を目指しています。」

5. 人前で話すのが苦手
「プレゼンテーションや会議でのスピーキングが得意ではないですが、これを克服するために人前での発表を積極的に志願するなど経験を積める環境を作るようにしています。」

6. 極端なスケジュール管理
「スケジュールに対して過度に厳格になりすぎることがありますが、柔軟性を持たせるための調整を行い、より効率的にタスクを進めるよう心がけています。」

7. 内向的な性格
「新しい環境で積極的に交流するのが苦手ですが、意識的にチーム活動に参加してコミュニケーションを取るように努めています。」

8. 時間の見積もりが甘い
「プロジェクトの時間見積もりに過信することがありますが、見積もりを改善するために過去のデータを分析し、より正確な計画を立てるよう努めています。」

9. 多忙な時にストレスを感じやすい
「忙しい時期にストレスを感じることがありますが、ストレス管理やリラクゼーション技術を取り入れて、効率的に業務を進めています。」

10. 短期間での変更に対応するのが難しい
「急な変更や修正に対して最初は戸惑うことがありますが、柔軟に対応できるようにリスク管理と計画の見直しを心がけています。」

11. 自分の意見を押し通しがち
「自分の意見を強く持つあまり、他の意見を受け入れるのが難しいことがあります。そのため、チームメンバーとの意見交換を通じて調和を図るよう努力しています。」

12. 複雑な手順に苦手意識がある
「複雑な手順やプロセスに対して苦手意識を持つことがあるため、手順を明確にしてから計画的に進めることで克服しています。」

13. 迅速な決断が苦手
「迅速に決断を下すのが苦手ですが、これを改善するために情報収集を効率的に行い、短期間での判断力を養うように心がけています。」

14. 他者との調整に時間がかかる
「他者との調整や合意形成に時間がかかることがありますが、円滑なコミュニケーションを通じて調整能力を向上させています。」

15. 短期的な目標にフォーカスしがち
「短期的な目標に集中しすぎる傾向がありますが、長期的なビジョンを意識して計画を立てるよう心がけています。」

まとめ

履歴書における長所・短所は、採用担当者にとって重要な判断材料のひとつです。

職務内容や自己PRと同等に大切なポイントであるため、上手な書き方をマスターしておきましょう。

特に「自己分析が出来ているか」や「企業文化に合うか」など、採用担当者が長所・短所でチェックする内容を理解しておくことで有効な対策ができます。

本コラムを参考に、長所・短所の書き方を押さえて納得のいく結果を目指しましょう。


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