Instagramを使ったマーケティング手法を徹底解説!
最近は情報収集に検索エンジンだけでなくSNSを活用する方が増え、企業によるSNSマーケティングが盛んになりつつあります。
本記事では、SNSの中でユーザー数の伸びが著しいInstagramの特徴を、他のSNSと比較しながらご説明。
また、Instagramマーケティングの種類とそれぞれの概要、メリット・デメリット、Instagramマーケティングの成功事例をご紹介します。
Instagramの特徴
InstagramはMeta社が運営するSNSで、2018年に全世界の月間アクティブアカウント数(以下「MAA」)が10億人を突破、2022年1月には総ダウンロード数が世界で1位になりました。
以下で、Instagramの利用者層や他のSNSと異なる特徴を詳しくご説明します。
Instagramの利用者層
Instagramは日本国内においてもユーザー数が急増しており、MAAは4年で810万人(2015年)から3300万人(2019年)へと約4倍に伸びています。
2019年以降のMAAは公表されてはいませんが増加傾向にあると言われており、最も成長が目覚ましいSNSであると言ってよいでしょう。
Instagramのユーザーは10代~30代が多く、また女性のユーザーが多いのが特徴です。
10代・20代の約70%、30代の約55%がInstagramを利用(2020年時点)。
ユーザーの男女別割合は、女性が57%、男性が43%です(2019年時点)。
このような中、企業がマーケティングの一環としてInstagramを活用する例が増えており、国内企業アカウント数は2016年に1万社を超えました。
Instagramが他のSNSとの違う点
Instagramは他のSNSと比べてどんな特徴があるのでしょうか。
以下でInstagram以外のSNS(Facebook、Twitter、YouTube、TikTok)の特徴をご説明した後、Instagramの特徴をご説明します。
Instagram以外のSNSの特徴
Instagram以外の4つの主なSNSの特徴を簡単にまとめると、以下のとおりです。
Facebook(MAA2600万人)
Facebookは、Instagramと同じMeta社が運営するSNS。
実名で登録するSNSでユーザーは30~40代が中心。
家族や友達だけでなく、ビジネス上のつながりが多いのも特徴です。
ユーザーの属性データが豊富にあるため、特定のカテゴリー層にピンポイントでマーケティングできます。
Twitter(MAAは4500万人)
Twitterの投稿は短いテキスト(最大文字数140文字)がメインで、1つの投稿に写真を4枚まで表示できます。
10代・20代のTwitter利用率が7割前後と高い一方、平均年齢は36歳と幅広い年齢層のユーザーに利用されています。
「リツイート」機能により拡散力が高いのが特徴です。
YouTube(MAAが6500万人)
YouTubeは動画を投稿するソーシャルメディアで、子供から大人まで幅広い年齢層のユーザーに利用されています。
YouTubeのインフルエンサーは「ユーチューバー」と言われています。
YouTubeは動画でないと特徴を説明しづらい商品のPRに向いている一方で、他のSNSより視聴に時間を要するのが特徴です。
TikTok(MAAは950万人)
TikTokは15秒(または60秒)の短い動画を中心とするSNSです。
日本ではまだ利用率が低いものの、10~20代など若者を中心に動画を気軽に編集できる点が人気となっています。
2021年には最大3分までの動画作成が可能となり、コンテンツの広がりが期待されます。
Instagramの特徴
Instagramにはどのような特徴があるのでしょうか。
以下の4つの点を中心にご説明します。
視覚的情報がメイン
Instagramは写真や動画をメインとし、視覚的に訴えるSNSであることが最大の特徴です。
「インスタ映え」という言葉が流行り社会現象にもなりました。
ちなみに海外では「インスタ映え」のことを”photogenic”(フォトジェニック)とも言い、世界的に写真映えするもの・ことの価値が高まり、企業のマーケティング手法にも影響を与えています。
ハッシュタグ
Instagramは「ハッシュタグ」がたくさん利用されることも特徴の1つです。
Instagramユーザーはハッシュタグ検索により情報収集することが多く、特に日本ではInstagramでハッシュタグ検索する回数がグローバル平均の3倍です。
情報収集ツールとしての側面も大きいSNSであると言うことができます。
ストーリーズ
アカウントの投稿に24時間限定で公開できる「ストーリーズ」は、写真や動画をスライドショーのような形で表示できる機能です。
日本では、デイリーアクティブユーザーの70%が「ストーリーズ」を利用しており、ブランド認知度向上などに効果があると言われています。
ショッピング機能
2018年から使えるようになった「ショッピング」機能は、写真に掲載された商品をタップすることで企業のECサイト等の該当商品ページに直接誘導することができる仕組みです。
ユーザーはInstagramを見て気になった商品をECサイト等であらためて検索する必要がなく、購入にいたるまでのハードルが低くなるため、SNSマーケティングのツールとして注目されている機能です。
日本は世界で最もショッピング機能を利用している国の1つで、ショッピングタグから商品の詳細を見ているユーザー数が他の国の3倍です。
なお、現在のところ「ショッピング」機能はスマホのInstagramアプリでのみ利用可能です。
Instagramのその他の特徴として、投稿のキャプションにURLを記載できないことがありますが、Instagramの「プロフィール」には記載できます。
また、「ストーリーズ」、「ショッピング機能」にもURLを記載可能なので、これらの機能を利用して自社サイトへ誘導することができます。
Instagramを使ったマーケティング手法
写真・動画を中心とするInstagramを使ったマーケティングは、ファッション、コスメ、食品など視覚的にアピールすることが有効で、かつメインユーザーである10~30代女性向けの商品・サービスのPRにより適しています。
以下では、Instagramのマーケティング手法には具体的にどのようなものがあるか見ていきましょう。
Instagramで自社アカウント運用
Instagramマーケティングを行うに当たっては、どんな業種でもまず企業の「顔」となる自社アカウントを開設し運用することが欠かせません。
Instagramユーザーの興味を惹きつける投稿を定期的に続けることで、企業やブランドの認知度アップの効果が期待できます。
なお、Instagramのユーザーはハッシュタグ検索により情報を得る傾向があるため、投稿には関連するハッシュタグを複数付けるのが一般的です。
自社アカウントを運用しながら、以下でご説明するInstagramのマーケティング手法を組み合わせることで相乗効果が得られます。
Instagramで広告を出す
Instagram広告は、自社アカウントのフォロワー以外のInstagramユーザーにも広告を見てもらうことができるマーケティング手法です。
Instagram広告には、画像・動画での広告とストーリーズ広告や、複数枚の画像や動画を表示できるカルーセル広告などがあります。
Instagramと同じ運営会社を持つFacebookのユーザーデータを活用できることから、ターゲットとする顧客層にダイレクトに広告を表示することができます。
また、Instagram広告は1日107円からと低コストでの広告配信が可能であり、広告期間や予算・画像を変更できるなどフレキシブルな対応ができます。
以上のように、Instagram広告は費用対効果が高く、商品・ブランドの認知度向上やフォロワー数増加に有効なマーケティング手法です。
Instagramでキャンペーンを行う
Instagramで行うキャンペーンは、キャンペーン参加条件を設定し、キャンペーンに参加したユーザーの中から抽選で当たった人にプレゼントをするマーケティング手法です。
Instagramキャンペーンの参加条件には以下のようなものがあり、単独の条件または複数の条件を組み合わせるケースがあります。
・自社アカウントフォロー
・「いいね!」を押す、「コメント」を残す
・指定された「ハッシュタグ」を付けた投稿をする
Instagramユーザーにメリットを供給しキャンペーン参加を促すことを通じて、フォロワー数増加、ユーザーとの交流促進、商品プロモーションなどの効果が期待できます。
Instagramでインフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングとは、有名インスタグラマー(= インフルエンサー)を活用するInstagramマーケット手法。
インフルエンサーに商品の特徴や感想などを写真・動画付きで投稿してもらうことで、フォロワー等にPRし販売促進を狙います。
一般人であるインスタグラマーは、有名芸能人に比べるとフォロワー数は少ないですが、フォロワーへの影響力は大きいです。
商品イメージにあったインスタグラマーを採用することで、ターゲット層にダイレクトにアプローチできます。
インフルエンサーマーケティングは、10代~30代の女性をターゲットにしたコスメやファッションなどのプロモーションに特に活用されています。
視覚的な効果が高いInstagramの特徴を活かしたマーケティング手法と言えるでしょう。
Instagramをマーケティングに活用するメリット・デメリット
以下で、Instagramを使ったマーケティングのメリットとデメリットをご説明します。
Instagramを使ったマーケティング手法のメリット
Instagramを使ったマーケティング手法には、主に以下の3つのメリットがあります。
① ブランディングに効果的
写真や動画を使ってブランドイメージを視覚的にユーザーに伝えることができるため、効果的なブランディングができます。
また、文字よりも写真・動画がメインのInstagramは言葉の壁が比較的低く、海外ユーザーへもアプローチしやすいメリットがあります。
② 購入に直結しやすい
Instagramの「ハッシュタグ」検索により、企業や商品を知らないユーザーからも認知してもらいやすくなります。
また、写真・動画でユーザーの購買意欲を直感的に喚起し、前述した「ショッピング機能」によりユーザーの手間なしに購入につなげることができます。
④低コストでマーケティングできる
Instagramで自社アカウントを作ったり運用したりするのは、人件費は別として無料で行うことができます。
また、有料でInstagram広告を出す場合やインフルエンサーにPRを依頼する場合でも、他の広告媒体(TVコマーシャルや新聞広告など)に比べると低コストでマーケティングできます。
Instagramを使ったマーケティング手法のデメリット
それではInstagramを使ったマーケティング手法のデメリットは何でしょうか。
以下で主なデメリットを3つ挙げます。
① 即効性は高くない
Instagramマーケティングの成果はすぐに出るとは限らず、即効性が高いとは言えません。
定期的に魅力ある投稿をする、Instagramのマーケティング手法を複数組み合わせるなどして、長期的に自社アカウントを育てていくことが必要となります。
②ノウハウと手間が必要
Instagramアカウントの運用には、Instagramマーケティングに対する専門的知識とノウハウが必要です。
以下のようなInstagramマーケティングの業務ができる、社内または外部のリソースを確保する必要があります。
・Instagramマーケティング方針策定
・ユーザーの目を引く写真の用意
・定期的な投稿
・迅速なコメント対応
・Instagram広告
・Instagramキャンペーン
・インフルエンサーマーケティング
・広告効果の測定
・方針見直し
③ 拡散力は高くない
Instagramは上述した様に、フォロワー以外のユーザーからは「ハッシュタグ検索」により投稿を見てもらうケースが多いのですが、Facebookの「シェア」やTwitterの「リツイート」のような拡散機能はありません。
このため、Instagramの投稿をTwitterやFacebookなどでシェアすることで、拡散力を補うことが有効な対策となります。
Instagramマーケティングの成功事例
以下でInstagramマーケティングの成功事例を4つご紹介します。
それぞれの事例は、「ハッシュタグ」、「ショッピング機能」、「Instagramキャンペーン」、「インフルエンザマーケティング」といったInstagramの特徴を活かしたマーケティング手法をうまく組み合わせています。
成功事例① 日本政府観光局
海外へのPRに成功しているInstagramマーケティングの代表例が、日本政府観光局が運用するInstagramアカウント「@visitjapanjp 」(フォロワー数54万人)です。
お城や大仏などアイコニックな日本の観光地や日本ならではの自然景観など、クオリティが高く美しい写真の数々が並んでいます。
また、キャプションやハッシュタグをネイティブが書く英語で統一したこともあり、日本人だけでなく外国人にも好評でたくさんの「いいね!」やコメントが付いています。
同アカウントはユーザーにも「#visitjapanjp」というハッシュタグ付きの投稿を勧め、その中から写真を選んで紹介するなど、一方的な情報発信にとどまらないアカウント運用をしています。
このようにInstagramマーケティングは、写真や動画で視覚的に訴えることで観光地等の認知度向上などの効果が期待できます。
自治体や旅行会社によるインバウンド需要喚起を目的としたマーケティングにも適していると言えるでしょう。
成功事例② GU
ファッションブランドGUのInstagramアカウント「@gu_global」(フォロワー数126万人)は、多数のインフルエンサーを活用し、またキャンペーンも組み合わせることで活発なInstagramマーケティングを行っています。
ファッション系のインフルエンサーに「#GUコーデ」などのハッシュタグを付けてコーディネートを投稿してもらい、GUのアカウントにも投稿。
プロのモデルよりもインフルエンサーのコーディネートの方が、親近感を感じやすく真似しやすいという利点を活用しています。
過去のキャンペーンの例としては、GUコーディネートを撮影した写真を指定されたハッシュタグ付きで投稿してもらい、抽選でGU商品などをプレゼントするというものがありました。
ファッション系インフルエンサーは若い女性に絶大な影響力を持っており、コーディネートを真似して購買に至るケースも多いといわれています。
このためインフルエンサーマーケティングは、ファッションブランドのInstagramマーケティング手法として適しています。
成功事例③ SKⅡ
コスメブランドSKⅡのInstagramアカウント「@SKii」(フォロワー数33万人)は、インフルエンサーマーケティングやストーリーズ広告を取り入れています。
クリスマス限定コスメ商品のプロモーションとして、SKⅡのブランドイメージに合うインフルエンサー塚本いづみさんを起用。
写真と動画付きで商品を紹介してもらい、5千を超える「いいね!」が付いています。
また、ストーリーズ広告も大きな反応を得ており、ブランドイメージと商品認知度の向上に役立っています。
コスメは商品そのもののクオリティだけでなく、そのブランドが持つイメージや世界観に惹かれて購入する女性も多いため、インフルエンサーマーケティングやストーリーズ広告はPR効果が期待できます。
成功事例④ Botanist
高級感がありながら比較的お手頃値段の自然派ヘアケア商品を扱うBotanistのInstagramアカウント「@botanist_official」(フォロワー数7万人)。
おしゃれで統一感のある写真を商品の説明付きで投稿し、また環境への配慮など企業の価値観を伝える投稿をすることで、商品認知度向上と購入促進、企業ブランディングにつながっています。
同アカウントでは「ショッピング機能」も活用されており、商品をタップすると自社ECサイトの該当商品ページに飛ぶため、商品認知にとどまらず購入促進にもつながります。
コスメのPRにおいては、上述した様にブランドのイメージが大事です。
商品を選ぶ際に環境に優しいかどうかを考える方も増えています。
Instagramマーケティングの投稿で、環境にも配慮しているという企業姿勢をアピールすることができます。
まとめ
比較的リーズナブルなコストで始められるInstagramマーケティングを、視覚的なPR効果が高い商品・サービスのマーケティングに活用する企業が増えています。
Instagramマーケティングの主なターゲット層、メリットとデメリット、Instagramマーケティングの手法の特徴などを把握し、マーケティング戦略に加えることを検討されてはいかがでしょうか。
なお、インフルエンサーマーケティングを外部に委託するなら、下記のサイトもご参照ください。
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