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無形商材とインフルエンサーマーケティングの相性|事例と費用【2026】

目次

無形商材とインフルエンサーマーケティングの相性は?事例・費用・規制を解説

※本記事は2026年06月時点の情報に基づいています。

無形商材は「形がない」からこそ、インフルエンサーの体験談や属人的な信頼を通じて価値を可視化でき、インフルエンサーマーケティングと相性の良い商材です。SaaSや金融などのBtoB・無形商材でも、成果につながる事例が着実に増えています。

この記事の要点

  • 無形商材は自然なUGC(口コミ投稿)が発生しづらい弱点を、インフルエンサーの「体験」と「信頼」で補える点が最大の相性ポイントです
  • 日本のインフルエンサーマーケティング市場は2025年に約1,021億円、2027年には1,302億円へ拡大すると予測されています
  • 費用はフォロワー単価で算出し、Instagram2〜4円・YouTube3〜5円・TikTok1〜5円が目安、代理店利用料は報酬額の10〜30%が相場です
  • 2023年10月施行のステマ規制では広告主(事業者)が処罰対象となり、「#PR」の明記と事前チェック体制が必須の運用として定着しています
  • 代理店選びは「得意な媒体」「キャスティング精度」「無形商材での実績」の3軸で見極めるのが失敗しないコツです

無形商材とインフルエンサーマーケティングの相性は良い?

無形商材 インフルエンサーマーケティング

無形商材とインフルエンサーマーケティングの相性は良好です。形がない商材は価値が伝わりにくい一方、インフルエンサーの実体験と信頼を借りることで、その価値を「自分ごと」として届けられるためです。

ここで言う無形商材とは、サービス・金融・SaaS(クラウド型のソフトウェア)など、物理的な実体を持たない商材を指します。家電やコスメのような有形商材と違い、手に取って質感を確かめたり、写真で魅力を伝えたりすることが難しいのが特徴です。

一方のインフルエンサーマーケティングとは、SNS上で影響力を持つ人物(インフルエンサー)を起用し、商品やサービスのPRを行う手法です。フォロワーとの信頼関係を土台にしているため、「広告」ではなく「信頼できる人のおすすめ」として情報が伝わりやすいという強みがあります。

無形商材のPR担当者の中には、「うちのサービスは写真映えしないから、SNSマーケティングには向かないのでは」と考える方も少なくありません。しかし結論から言えば、それは誤解です。むしろ無形商材こそ、人の体験を通じて語られることで真価を発揮します。次章でその理由を具体的に見ていきましょう。

なぜ無形商材は「写真映えしない」のに成果が出る?

無形商材で成果が出る理由は、購入の決め手が「見た目」ではなく「信頼」と「体験談」にあるからです。インフルエンサーが実際に使った感想を語ることで、形のないサービスの価値が言語化され、視聴者の不安が解消されます。

確かに無形商材は、有形商材と比較してSNS上での自然なUGC(ユーザー生成コンテンツ=一般ユーザーが自発的に投稿する口コミやレビュー)が発生しづらい特性を持ちます。コスメや食品なら「買ってよかった」と写真付きで投稿されますが、会計ソフトや保険を自発的に投稿する人は多くありません。Find Modelや株式会社タタップなども、この「UGCが生まれにくい」点を無形商材の課題として指摘しています。

だからこそ、インフルエンサーによる「意図的に作られた、しかしリアルな体験談」が効きます。形がない商材は、誰かが使ってみせ、語ってみせることで初めて価値が可視化されるのです。

この背景を裏付けるのが、消費者の信頼の所在に関する調査データです。ある調査では、企業広告を信頼する消費者は23%にとどまる一方、インフルエンサーの推薦を信頼する割合は61%にのぼるとされています。企業が「自社で良いと言う」よりも、第三者であるインフルエンサーが「使ってみて良かった」と語るほうが、2倍以上信頼されるということです。

さらに見逃せないのが、広告そのものが届きにくくなっている現状です。あるリサーチによれば、インターネット広告の約42%がブロックされているとされ、バナー広告やテキスト広告は以前ほど目に触れなくなっています。広告ブロックをすり抜けて自然に情報が届くインフルエンサーの発信は、相対的に価値を高めています。

加えて、生成AIによって均質的なコンテンツが大量生産される時代になり、インフルエンサーが持つ「属人的な信頼」や「リアルな体験談」の希少性はむしろ高まっています。誰でも書ける一般論ではなく、「あの人が実際に使った話」だからこそ届く——これが無形商材とインフルエンサーマーケティングの相性が良い本質的な理由です。

無形商材のインフルエンサーマーケティング市場はどれくらい伸びている?

無形商材 インフルエンサーマーケティング

日本のインフルエンサーマーケティング市場は右肩上がりで拡大しており、2025年に約1,021億円、2027年には1,302億円規模に達すると予測されています。無形商材を含むあらゆる業種で活用が広がっていることが、市場成長の背景にあります。

具体的な市場規模を、以下の表で時系列にまとめます。数値はMinifluおよび株式会社エンカラーズの予測値です。

日本の市場規模(予測)
2024年 約860億円
2025年 約1,021億円
2027年 1,302億円

2024年の約860億円から2027年の1,302億円まで、わずか3年で約1.5倍に成長する見込みです。これはインフルエンサーマーケティングが一時的な流行ではなく、定着した手法として企業の予算に組み込まれていることを示しています。

世界に目を向けると、その規模はさらに大きくなります。Fortune Business Insightsによれば、世界のインフルエンサーマーケティングプラットフォーム市場規模は、2025年に235億9000万米ドル、2026年に275億4000万米ドルと評価されています。前年比で約17%伸びる計算です。

この成長を支えるのが、SNS利用者の絶対数です。総務省の資料によれば、2025年時点で世界のソーシャルメディアユーザー数は54億2000万人に達しています。これだけの母数に対して、信頼ベースで情報を届けられる手法として、インフルエンサーマーケティングへの注目が世界的に高まっています。

無形商材ならではのPR手法は?5つの型

無形商材のPRは、「商品を見せる」のではなく「価値を体験として翻訳する」アプローチが鍵になります。代表的なのは、体験レビュー・専門家解説・情報型コンテンツ・ギフティング・UGCキャンペーンの5つの型です。

無形商材で成果を出しやすいPR手法を、以下の表で整理します。

手法 内容 向いている無形商材
体験レビュー型 インフルエンサーが実際に使い、感想を発信 サブスク、アプリ、各種サービス
専門家解説型 業界の専門家が機能や効果を解説 SaaS、金融、BtoBツール
情報型・診断型 役立つ情報や診断コンテンツで認知を獲得 結婚式場、保険、教育
ギフティング型 サービスを無償提供し紹介を促す 月額サービス、体験型サービス
UGCキャンペーン型 ハッシュタグ等で一般ユーザーの投稿を喚起 金融、エンタメ、会員サービス

体験レビュー型は、インフルエンサーが一定期間サービスを使い、使用感をストーリーズや動画で発信する王道の手法です。形のないサービスの「使ったあとの変化」を疑似体験させられます。

専門家解説型は、業界に詳しいインフルエンサーが機能や効果を噛み砕いて説明する手法で、特にSaaSや金融などの専門性が高い無形商材に有効です。

情報型・診断型は、商材を直接売り込むのではなく、ユーザーに役立つ情報や診断コンテンツを提供して認知を広げる手法です。結婚式場の見学予約サイト「トキハナ」は、診断コンテンツや情報型コンテンツをXやInstagramで展開し、UGCが自然発生しにくい無形商材でありながら認知拡大に成功しています。

ギフティング型とは、企業がインフルエンサーにサービスを無償提供し、SNSでの紹介を促す手法です。比較的低コストで始められますが、有名インフルエンサーの場合は無償提供だけでなく別途PR報酬が発生する点に注意が必要です。

UGCキャンペーン型は、ハッシュタグキャンペーンなどを通じて一般ユーザーの投稿(UGC)を意図的に生み出す手法です。アライドアーキテクツ株式会社が提供するXキャンペーンツール「echoes(エコーズ)」のように、UGCの収集・管理を支援する専用ツールも登場しています。

無形商材の成功事例は?媒体別に紹介

無形商材 インフルエンサーマーケティング

無形商材のインフルエンサーマーケティングは、X・YouTube・Instagram・TikTokといった媒体ごとに勝ちパターンが異なります。ここでは媒体別に、実在する無形商材の成功事例を紹介します。

X(旧Twitter)の事例:クレディセゾン・トキハナ

X(旧Twitter)は拡散性が高く、金融などの無形商材でも認知獲得とCV(コンバージョン=申し込み等の成果)を両立できる媒体です。

金融(無形商材)の代表事例が、クレジットカード大手のクレディセゾンです。同社はX公式アカウント「@kaori_saison」を運用し、約40万フォロワーを獲得。親しみやすい発信でファンを増やしながら、カード申し込みのCVを実際に発生させています。

また、アライドアーキテクツ株式会社の支援によるクレディセゾンのXキャンペーン事例では、ブランドサイトの表示回数の79%がキャンペーン経由だったと報告されています。SNSキャンペーンが、サイトへの流入を生む主要な入口になっていたということです。前述の「トキハナ」も、Xを活用して情報型コンテンツで認知を広げた無形商材の好例です。

YouTubeの事例:freee × ヒロ税理士

YouTubeは、専門性の高い無形商材やBtoB SaaSを「わかりやすく深く」伝えるのに最適な媒体です。

クラウド会計ソフト(SaaS)を提供するfreee(フリー)は、税理士YouTuberの「ヒロ税理士」などとタイアップし、BtoB無形商材のPRを展開しています。会計や税務という専門的でとっつきにくいテーマを、信頼できる専門家が解説することで、サービスの信頼性を担保しつつ、経理担当者や決裁者へリーチしています。専門的な内容をいかにわかりやすく伝えるかが、この手法の成否を分けます。

Instagram・TikTok・ショート動画の事例と動向

Instagram・TikTokは、ビジュアルと短尺動画で「サービスの世界観」や「使うメリット」を直感的に伝えられる媒体です。

近年は、TikTok、YouTube Shorts、Instagramリールといった縦型ショート動画市場が急速に拡大しています。無形商材のPRでも、複雑なサービスの要点を15〜60秒で凝縮して伝えるショート動画クリエイターの起用が増えています。「形がないものを短時間で魅力的に見せる」編集力が、ショート動画では特に重要になります。

BtoB SaaS・ITツールはインフルエンサーマーケティングできる?

BtoB SaaSやITツールでもインフルエンサーマーケティングは可能で、近年は成功事例が増加しています。鍵は、フォロワー数の多い有名人ではなく、ビジネス系YouTuberや業界特化型のインフルエンサーを起用することです。

「BtoBの無形商材は、一般消費者向けのインフルエンサーマーケティングと相性が悪い」と思われがちですが、これは媒体と人選の問題です。CINEMATOやアナグラム株式会社も指摘するように、BtoB商材(SaaSなど)のYouTubeマーケティングでは、ビジネス系チャンネルとのタイアップが有効とされています。

BtoB無形商材でインフルエンサーマーケティングが機能する理由は、主に次の3点です。

  • 決裁者・担当者に直接リーチできる:ビジネス系インフルエンサーのフォロワーは、経営者・管理職・実務担当者など、まさに購買の意思決定に関わる層です
  • 専門家の信頼を借りられる:前述のfreee×ヒロ税理士のように、業界の専門家が解説することでサービスの信頼性が一気に高まります
  • 検討期間の長いBtoBで「比較・理解」を促せる:YouTubeの長尺動画なら、機能比較や導入メリットをじっくり伝えられ、長期検討の後押しになります

費用対効果の観点でも、BtoB SaaSは1件あたりの契約単価(LTV)が高いため、たとえPR費用がかかっても、数件の契約獲得で十分に回収できるケースが多くあります。一般消費財のように「単価が低く大量に売る」のではなく、「単価が高く、的確な少数に届ける」発想で人選すると、費用対効果を最大化できます。

テキストやバナー広告での差別化が難しくなる中、BtoB企業がYouTube動画マーケティングやビジネス系インフルエンサーを活用するケースは、今後さらに活発化していくと見られます。

インフルエンサーへの依頼費用の相場は?フォロワー単価で解説

無形商材 インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーへの依頼費用は、主に「フォロワー単価」で算出され、媒体によって1〜5円程度が相場です。これに代理店やプラットフォームの利用料が上乗せされる構造になっています。

フォロワー単価とは、PR依頼費用を算出する基本指標で、「フォロワー数 × 単価」で費用の目安を計算します。たとえばフォロワー10万人のインフルエンサーに単価3円で依頼すると、約30万円が目安となります。

媒体別のフォロワー単価の相場を、以下の表で比較します。数値は株式会社iHackおよびMeltwaterの公開情報に基づく目安です。

媒体 フォロワー単価の相場
Instagram 2〜4円
YouTube 3〜5円
TikTok 1〜5円

YouTubeは動画制作の工数が大きいため単価が高め、TikTokは比較的低単価から始めやすい傾向があります。ただしこれはあくまで目安で、インフルエンサーの専門性や指名度、投稿形式(ストーリーズか本投稿か、ショートか長尺か)によって変動します。

加えて、代理店やプラットフォームを利用する場合は別途費用がかかります。インフルエンサーマーケティングプラットフォームの利用料は、インフルエンサーへの報酬額の10%〜30%が相場です。たとえばPR報酬が30万円なら、3万〜9万円程度の利用料が上乗せされるイメージです。自社でインフルエンサーを直接探す手間を省ける対価と考えるとよいでしょう。

「サービスを無料提供(ギフティング)するだけで依頼できないか」と考える方も多いですが、有名インフルエンサーの場合は、無償提供に加えてフォロワー単価に基づくPR報酬が発生するのが一般的です。マイクロインフルエンサー(フォロワー数千〜数万人規模)であれば、ギフティング中心で協力を得られるケースもあります。予算に応じて人選の戦略を変えるのが現実的です。

KPIはどう設定する?無形商材で見るべき指標

無形商材のKPIは、施策のフェーズに応じて「認知系」と「獲得系」を切り分けて設定するのが基本です。そして人選の段階では、フォロワー数の多さよりも「フォロワーの属性」と「エンゲージメント率」を重視します。

最も多い失敗が、「フォロワー数が多い=売れる」という思い込みです。実際には、フォロワー数よりも、フォロワーの属性が自社商材のターゲットと一致しているか、そしてエンゲージメント率(投稿に対するいいね・コメント・保存などの反応率)が高いかのほうが、成果に直結します。フォロワー100万人でも反応の薄いアカウントより、フォロワー1万人でも濃いファンを持つアカウントのほうが、無形商材では成果が出ることも珍しくありません。

KPIは、施策の目的に応じて以下のように使い分けます。

フェーズ 主なKPI 目的
認知拡大 リーチ数・インプレッション・再生回数 サービスを知ってもらう
興味喚起 エンゲージメント率・保存数・指名検索数 検討段階へ引き上げる
獲得 サイト流入・申込数・CV数・CPA 申し込み・契約につなげる

無形商材、特に検討期間の長いBtoB SaaSや金融商材では、いきなり「申込数」だけを追うと施策が苦しくなります。まずは認知系・興味喚起系のKPIで土台を作り、段階的に獲得系へつなげる設計が現実的です。

獲得まで結びつけた好例が、前述のクレディセゾンです。Xアカウントの運用とキャンペーンを通じて、ブランドサイト表示回数の79%をキャンペーン経由で生み出し、カード申し込みというCVにまでつなげています。認知から獲得までを一貫して設計したからこそ、無形商材である金融サービスで成果が出たと言えます。

ステマ規制で気をつけることは?2026年の運用実態

無形商材 インフルエンサーマーケティング

インフルエンサーマーケティングで最も注意すべきは、ステマ規制への対応です。2023年10月1日より、ステルスマーケティングが景品表示法の不当表示として規制対象となっており、PR投稿には「#PR」などの明記が必須です。

ステマ(ステルスマーケティング)とは、広告であることを隠し、中立的な口コミを装って宣伝する行為を指します。景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)は、商品やサービスの品質・価格等を偽って表示することを規制する法律です。2023年10月1日より、ステルスマーケティングがこの景品表示法の不当表示(指定告示)として規制対象に加わりました(出典:消費者庁)。

ここで広告主が必ず押さえておくべき重要なポイントがあります。ステマ規制(景品表示法)の処罰対象は「広告主(事業者)」であり、インフルエンサー自身は処罰の対象となりません(出典:消費者庁)。つまり、起用したインフルエンサーがPR表記を怠った場合でも、行政処分などの責任を問われるのは依頼した企業側です。「インフルエンサーに任せていた」では済まされないため、広告主の管理責任は重大です。

2023年10月の景品表示法指定告示の施行から数年が経過した2026年現在、実務上は次の運用が「当たり前」として定着しています。

  • 「#PR」「#プロモーション」などの明記:投稿の冒頭やわかりやすい位置に、広告であることを明示する
  • 広告主による事前チェック体制の構築:投稿前に企業側が原稿・動画を確認し、PR表記の有無や誤認を招く表現がないかをチェックする
  • 契約段階での表記ルールの取り決め:依頼時に、PR表記の方法を書面で合意しておく

これらは「やったほうがよい」レベルではなく、法令遵守のために「必須」の運用です。景品表示法の条文の詳細は、e-Govの不当景品類及び不当表示防止法で確認できます。炎上を防ぐ観点でも、隠さず正々堂々と「PRである」と示すことが、長期的にはブランドの信頼を守ります。

自社に合う代理店・ツールの選び方は?

代理店・ツール選びは、「得意な媒体」「キャスティング精度」「無形商材での実績」の3軸で比較するのが失敗しないコツです。自社の商材特性と目的に合致するかを見極めることが、成果を左右します。

インフルエンサーマーケティングを自社だけで完結させるのは、人選・交渉・効果測定・法令対応まで考えると負担が大きく、代理店やツールの活用が現実的です。選定時にチェックすべき軸を、以下の表にまとめます。

選定軸 チェックポイント
得意な媒体 自社が狙う媒体(X・YouTube等)に強いか
キャスティング精度 ターゲット属性に合う人選ができるか
無形商材の実績 SaaS・金融などの支援実績があるか
費用構造 フォロワー単価+利用料の内訳が明確か
法令・運用体制 ステマ規制に対応した事前チェックがあるか

代表的なサービスを、特徴とあわせて紹介します。

Find Model(ファインドモデル)は、株式会社マイナビが運営するインフルエンサーマーケティングサービスで、AIと専任スタッフによるキャスティングが特徴です(同社はメディア「インスタラボ」も運営しています)。AIを活用した精度の高い人選と、専任スタッフによる手厚いサポートを両立できる点が利点です。一方で、プラットフォーム利用料やディレクション費用が発生する点は、予算設計時に織り込んでおく必要があります。「人選の精度を重視したい」「専任担当に伴走してほしい」という無形商材の担当者に向いています。

echoes(エコーズ)は、アライドアーキテクツ株式会社が提供するX(旧Twitter)のキャンペーンツール兼UGC管理ツールです。Xキャンペーンの効率的な運用と、UGCの収集・管理を容易にできる点が強みで、前述のクレディセゾンの事例でも活用されています。ただしX(旧Twitter)に特化しているため、「Xを主戦場に、キャンペーンでUGCを生み出したい」企業に最適です。InstagramやYouTubeを中心に考えている場合は、別の選択肢と組み合わせる必要があります。

選び方をまとめると、専任サポートと精度の高いキャスティングを求めるならFind Model、XでのキャンペーンとUGC活用に注力するならechoes、というように、自社の主戦場となる媒体と目的から逆算して選ぶことが大切です。複数社から提案を受け、無形商材での実績を具体的な数値で確認してから決めるとよいでしょう。

よくある質問(FAQ)

無形商材は写真映えしないので、インフルエンサーマーケティングには向いていないですか?

向いています。無形商材は形がないからこそ、インフルエンサーの体験談や属人的な信頼を通じて価値を可視化でき、むしろ相性が良い商材です。「見せる」より「語ってもらう」ことで、サービスの魅力が伝わります。

ステマ規制に違反すると、インフルエンサー自身が逮捕・処罰されますか?

されません。景品表示法のステマ規制の処罰対象は広告主(事業者)であり、インフルエンサー自身は対象外です。ただし広告主には管理責任があるため、PR表記の徹底や事前チェック体制の構築が必須となります。

フォロワー数が多いインフルエンサーに依頼すれば必ず売れますか?

売れるとは限りません。フォロワー数の多さよりも、フォロワーの属性が自社商材のターゲットと一致しているか、エンゲージメント率(反応率)が高いかのほうが成果に直結します。フォロワーが少なくても濃いファンを持つ人選が有効な場合もあります。

BtoB商材(SaaSなど)はインフルエンサーマーケティングができないですか?

できます。ビジネス系YouTuberや業界特化型のインフルエンサーを起用することで、決裁者や担当者へ深くリーチする成功事例が増えています。クラウド会計ソフトfreeeと税理士YouTuberのタイアップが代表例です。

インフルエンサーへの依頼は、サービスを無料提供するだけで行えますか?

有名インフルエンサーの場合は難しいです。無償提供(ギフティング)に加えて、フォロワー単価に基づくPR報酬が発生するのが一般的です。フォロワー数千〜数万人規模のマイクロインフルエンサーであれば、ギフティング中心で協力を得られることもあります。

まとめ

無形商材とインフルエンサーマーケティングは、相性の良い組み合わせです。形がないという弱点は、インフルエンサーの「体験」と「信頼」によって、むしろ強みに変えられます。企業広告より61%対23%で信頼されるという調査結果が示す通り、第三者の発信は無形商材の価値を可視化する有力な手段です。

最後に、無形商材でインフルエンサーマーケティングを成功させるポイントを整理します。

  • 媒体に合った勝ちパターンを選ぶ:金融はX(クレディセゾン)、SaaSはYouTube(freee×ヒロ税理士)など、商材と媒体の相性を見極める
  • 費用はフォロワー単価+利用料で設計する:Instagram2〜4円・YouTube3〜5円・TikTok1〜5円、代理店利用料は報酬の10〜30%が目安
  • KPIはフェーズで切り分ける:認知系から獲得系へ、フォロワー数より属性とエンゲージメント率を重視する
  • ステマ規制を必ず守る:2023年10月施行の景品表示法により、広告主には「#PR」明記と事前チェック体制が必須
  • 代理店は3軸で選ぶ:得意な媒体・キャスティング精度・無形商材での実績を確認して決める

日本のインフルエンサーマーケティング市場が2027年に1,302億円規模へと拡大する中、無形商材にとっても活用の余地は広がり続けています。自社の商材特性と目的を明確にし、適切な媒体・人選・代理店を選べば、「形がないからこそ伝わる」PRを実現できるはずです。

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