YouTubeマーケティングはもはや必須?どのような戦略があるのか紹介します!
5Gによるインターネット環境の改善やスマホの広がりによって気軽に動画の視聴がきるようになった昨今、動画マーケティングの1つであるYouTubeマーケティングは多くの企業から注目されています。
今回はYouTubeマーケティングを行うメリット・デメリットから、具体的な戦略までをご紹介していきます。
企業の成功事例についてもまとめていますので、今後の自社のマーケティング戦略を検討されている方はぜひ参考にしてください。
YouTubeマーケティングとは
YouTubeマーケティングとは、YouTubeを活用して行う動画マーケティング手法の1つです。
近年、5Gの普及やスマホユーザーの広がりによって動画コンテンツを気軽に楽しむユーザーが増え、それに伴い動画を使ったマーケティング手法も増えており、その中でもYouTubeマーケティングは多くの企業から注目されています。
YouTubeは、世界中の20億人を超える幅広いユーザーによって利用されており、最も人気のある動画共有サービスと言えます。
圧倒的なユーザー数はもちろんのこと、YouTubeの機能を活用してユーザーに様々なアプローチが可能となるため、規模の大小を問わず、あらゆる企業のマーケティングで高い効果を期待することができます。
例えば、YouTubeチャンネルを開設してユーザーに楽しんでもらえるコンテンツを配信していく方法、YouTubeのサイト上に配信する広告、インフルエンサーマーケティングなど、企業の方針に合った様々な方法で戦略的にPRできるのが魅力です。
戦略を立てる際には、マーケティングの目的に応じて適切な手法を選択するのがポイントとなりますが、まずはここでYouTubeマーケティングを行う目的を3つご紹介します。
認知・ブランディング
まずは、ユーザーに対して企業そのものや、企業が展開している商品・サービスを知ってもらうための認知、ブランディングとしての目的です。
映像、音楽、テロップなど、様々な要素が盛り込まれたYouTube動画では、短時間で世界観を表現することができるため、幅広いユーザーに対するアプローチ手段として優れています。
テレビCMなどとは異なり限定的ではないため、いつでも視聴してもらえるチャンスがあるだけでなく、繰り返し再生されるケースも考えられます。
人気コンテンツになればユーザーによって次々と拡散されるため、さらに多くの人に知ってもらえるのもメリットです。
興味・関心を集める
YouTubeマーケティングでは、ユーザーの興味・関心を集める目的でも活用することができます。
ユーザーは、視聴することで商品の使用感やサービスを利用した時のイメージをしやすくなるため、写真や文章による情報以上に興味を持ってもらうことにつながります。
また、動画がもたらす定着率は文字だけの場合に比べて約2倍と言われているためユーザーの記憶に残りやすく、視聴した後も自発的に情報収集することも期待できるでしょう。
商品購入・サービス申込などの成果
最後は、実際に商品の購入やサービスへの申込などの成果を獲得する、いわゆるコンバージョンを高める目的です。
映像を通して商品やサービスに対するユーザーの知識が高められると同時に、親近感を感じてもらえるため、購買意欲が高まります。
概要欄のリンクや広告から直接公式サイトや商品購入ページにアクセスすることができるので、ユーザーが興味を持ったらすぐに次の行動に結びつけられるのも特徴です。
さらに、YouTubeの機能であるYouTubeアナリティクスなどの分析ツールを活用することで施策に対する効果測定ができるため、どれだけの成果を得られたかを数値で確認することも可能です
YouTubeをマーケティングに使うメリット・デメリット
ここでは、YouTubeをマーケティングに使うメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
認知拡大に効果的
YouTubeのユーザー数は世界中で20億人を超え、他の動画共有プラットフォームの中でも圧倒的に多いのが特徴です。
年齢層やライフスタイルなども幅広く、日々多くのユーザーによって利用されていることから、より多くの人に対してアプローチをすることが可能です。
また、動画は静止画や文章などと比較して、発信力の高さに優れていることもメリットです。
映像そのものはもちろん、音楽やテロップなどの効果によってユーザーの記憶に残るような表現を工夫することができ、短時間で伝えられる情報量も多いため、効率的なPRが可能となります。
ターゲットの絞り込みができる
テレビCMなど、従来の広告手法の場合は企業の一方的な発信となる場合がほとんどで、細かいターゲットの絞り込みができない上に、莫大な費用もかかることが大半でした。
YouTubeマーケティングの場合は、ユーザーの属性や興味関心を持つジャンルなどのデータを活用してターゲットの絞り込みができるため、ピンポイントでアプローチが可能になります。
費用対効果が高い
YouTubeマーケティングは、従来のマーケティングとして使われてきたテレビCMと比較して、安価で行えるのもメリットです。
もちろん外部に依頼した場合は企画費、人件費などがかかりますが、コンテンツのアップロード自体は無料で行うことができます。
広告の種類も豊富なので、目的やターゲット、予算に応じて選択することもでき、中小企業などでも取り入れやすいマーケティング手法と言えるでしょう。
さらに、一度アップすれば基本的にはずっとインターネット上に残るため、過去の作品であっても新しいユーザーに見てもらえる機会が期待できます。
効果測定が可能
YouTubeマーケティングでは、YouTubeアナリティクス機能を活用して、効果測定ができるのも特徴です。
YouTubeアナリティクス以外でも、企業が必要とするデータや使いやすさに応じて様々な分析ツールを利用することができます。
効果測定では、視聴者の男女比や年齢層、視聴維持率など、設定した目標に応じて様々なデータをチェックすることができます。
これらの分析結果をもとに施策の改善点を考えたり、将来的なマーケティング戦略の立案を検討したりすることにも役立つでしょう。
デメリット
効果が出るまでに時間がかかる
YouTubeマーケティングは、自社で全てを手がける場合、ディレクションから運用に至るまで様々なノウハウが必要になるため、手間も時間もかかります。
始めのうちは認知度が低いことがほとんどなので、多くのユーザーに知られるまでは地道な努力が必要となるでしょう。
自社に専門部署がない場合や初めて導入する場合には、代理店に依頼することで負担を軽減し、効率的に成果を上げることも可能なので検討してみるのもおすすめです。
マイナスイメージにつながる場合がある
制作した動画が、万が一企業やブランドのイメージとマッチしていなかったりクオリティが良くなかったりすると、場合によってはせっかくのPRが逆効果となり、視聴者にマイナスイメージを与えてしまうことがあるため注意が必要です。
また、インフルエンサーを起用してマーケティングを行う場合、インフルエンサー選びや発信方法も重要となりますが、もし方法を誤るとステマを疑われるなど、思わぬ炎上を招くリスクもあります。
一度インターネット上に情報が出てしまうと削除することはかなり困難となるため、企画段階から慎重に行わなければなりません。
YouTubeマーケティングの戦略4つ
ここでは、YouTubeマーケティングの戦略について解説していきます。
それぞれの戦略で狙える効果と注意点を確認して、自社に合った戦略を考える際の参考にしてください。
自社内でYouTubeチャンネルを運用
まずご紹介するのが、自社内で運用するYouTubeチャンネルです。
あえて自社内でYouTubeチャンネルを運用することで、低コストで効率よくマーケティングを行うことができます。
YouTubeに投稿する動画は外注することも可能ですが、継続的な投稿がポイントとなるYouTubeチャンネル運用では、制作のたびに外注をするとそれだけ費用がかかってしまいます。
もし自社で内製化して行うことができれば、外注費用を大幅に削減できるのはもちろんのこと、継続的に行うほどノウハウも蓄積されていくため、クオリティの向上に繋がり一石二鳥です。
YouTube広告の利用
次に、YouTube広告を活用したマーケティング戦略です。
YouTube広告には、YouTubeのWebサイト上に掲載できるタイプや、動画の再生中や再生前後に表示するタイプなど、様々な種類があります。
それぞれの種類によって特徴が異なるので、自社の目的や予算、ターゲット層などに合わせて適切な広告を配信できるのが魅力です。
ここでは、YouTube広告の種類や特徴をご紹介します。
インストリーム広告
インストリーム広告とは、ユーザーが視聴する動画が始まる前、視聴途中、視聴後のタイミングで配信される広告のことです。
開始5秒後にスキップできるタイプと、15秒後にスキップできるタイプがあります。
この特徴によって、ユーザーは始めの5秒間は必ず広告を目にすることになるので、作成する場合は始めの短時間でユーザーに興味を持ってもらえるような表現を意識することがポイントです。
費用は、ユーザーが30秒以上視聴した場合や、URLへのアクセスをした場合などに課金されるシステムとなっています。
バンパー広告
バンパー広告は、インストリーム広告と同様、ユーザーが視聴する動画が始まる前、中盤、終了後に表示される広告です。
インストリーム広告との違いは、6秒以下の短尺広告でユーザーはスキップできない点です。短い時間でユーザーにインパクトを与えることが大切なので、できるだけわかりやすい表現を心がけることが重要です。
バンパー広告の費用は、1000回表示されるごとに課金されるインプレッション課金型となっています。
アウトストリーム広告
アウトストリーム広告は、先にご紹介したインストリーム広告とは反対に、YouTube以外のWebサイトやSNS、アプリなどの広告枠に表示される広告のことを言います。
外部のサービス上で配信できるため、普段YouTubeを利用しないユーザーに対してもアプローチできるのが特徴です。
広告が表示された回数応じて課金されるシステムですが、動画が2秒以上再生された時のみ課金されます。
ディスカバリー広告
YouTubeのトップページ、検索結果ページ、関連動画ページに表示される広告をディスカバリー広告と言います。
ユーザーが検索したワードに関連するジャンルの広告が表示され、動画の長さに制限がないのが特徴です。
広告は動画のサムネイルとテキストで表示されます。
ユーザーがクリックすることで広告が再生されるため、購買意欲が高いユーザーを取り込めるのが特徴ですが、クリックされなかったとしても表示自体はされるため、視覚的にPRすることが可能です。
費用はユーザーがクリックした時に課金される、クリック課金型となっています。
マストヘッド広告
マストヘッド広告は、YouTubeのトップページの上部に表示される広告です。
動画の長さは30秒以内の制限があり、ミュート状態で自動再生されますが、ユーザーは自身でミュートを解除することが可能です。
マストヘッド広告は最も目に留まりやすい位置に表示されるため、短期間で多くのユーザーに対してPRしたい場合に最も効果的な方法と言えます。
費用は、日別単価制と、インプレッション単価制のどちらかで課金されます。
オーバーレイ広告
オーバーレイ広告とは、動画再生中の画面内に表示されるバナー広告です。
PC版のYouTubeで再生されてから10秒後に表示され、ユーザーは自身で広告を閉じることができます。
オーバーレイ広告はその他のYouTube広告とは異なり静止画での表示となるため、制作の手間が軽減され、気軽に出稿できるのが特徴です。
費用は、表示回数、もしくはクリックされた回数に応じて課金されるインプレッション課金制となっています。
インフルエンサーマーケティング
インフルエンサーマーケティングは、現代の効果的なマーケティングとして定着しつつある手法です。
YouTubeマーケティングにおいても、社会的に影響力を持つインフルエンサーを起用して動画を発信することで、大きな効果が期待できるでしょう。
初めてYouTubeマーケティングを導入する場合、効果が表れるまでにある程度の時間を要するのが一般的ですが、ターゲットとするユーザーとの接点を既に持っているインフルエンサーとタッグを組むことで、短期間で成果を上げることが可能です。
インフルエンサーマーケティングにおいて、どのようなインフルエンサーを選ぶかも重要となります。いくら知名度があり人気のあるインフルエンサーだったとしても、企業がターゲットとする層にアプローチできないとPR効果は薄れ、費用だけかさんでしまうことにもなりかねません。
そのため、インフルエンサーを選ぶ際には、一般的に有名であるという観点というよりも、企業のイメージに合っているか、そのインフルエンサーのフォロワーは自社の商品やサービスを利用してくれる層かどうかといったポイントを見極めることが大切です。
また、インフルエンサーを起用する場合は、ステルスマーケティングのリスクにも注意しなければなりません。
インフルエンサーマーケティングのメリットには、広告感を抑えた自然なアプローチができるという点がありますが、もし広告であることを隠してPRを行った場合、ユーザーは企業とインフルエンサーに対して不信感を持ってしまうことがあります。
ユーザーに安心感と信頼感を持ってもらうことはマーケティングにおいても大切であることは言うまでもありません。
インフルエンサーを起用して動画を投稿する際には、必ずPRであることを明記するようにしましょう。
大きな効果が期待できる反面、リスクにも注意する必要があるインフルエンサーマーケティングは自社で行うこともできますが、代理店に依頼することで効率的に進められる場合もあります。
以下のページではおすすめのインフルエンサー代理店についてまとめていますので、興味のある方はこちらもチェックしてみてください。
▼関連記事
クロスメディアマーケティング
最後にご紹介するのは、YouTubeとその他のメディアを組み合わせて行うマーケティング手法である、クロスメディアマーケティングです。
YouTubeの運用だけでも効果は期待できますが、複数のメディアを活用することによって相乗効果が高まり、より大きな成果につながるメリットがあります。
例えば、YouTubeで発信している動画を、TwitterやInstagramなどその他のSNSで紹介することで、異なるユーザー層を取り込むことができるようになります。
また、テレビCMなどでインパクトのPRを行い、より商品の詳細を伝える動画をYouTubeで発信することでユーザーの理解を深めることも可能です。
ただし、クロスメディアマーケティングは複数のメディアを同時に管理することになるため、それだけ費用も高額になる傾向にあります。
二次利用できる素材を使用して費用を削減することも可能ですが、それぞれのメディアに適した運用をする必要があるため、施策を行う前には戦略をしっかり立て、計画的に行っていくことがポイントです。
YouTubeマーケティングの成功事例
ここでは、YouTubeマーケティングの成功事例をご紹介します。
それぞれの企業の戦略に適した方法で行われていますので、ぜひ自社の状況と照らし合わせて参考にしてみてください。
GoPro
アクションカメラを展開するGoProのYouTubeチャンネルは、登録者1000万人を超える人気チャンネルです。
GoProのスタッフが自ら撮影した臨場感あふれる魅力的なビジュアルでユーザーの興味を惹きつけており、映像コンテンツとして楽しめるのはもちろんのこと、映像がそのまま使用機材の特徴を伝えるPRとなり、購買行動につながっています。
GoProがここまでの大きな成功をおさめた理由は、YouTubeを単なる販促ツールとして考えるのではなく、コンテンツとしてユーザーに価値を与えるような動画を投稿し続けているところにあります。
GoPro以外にも似たような機能を持つアクションカメラは多数販売されているものの、GoProはこれらのプロモーション戦略を行うことでブランディング力が高まり世界中でファンを獲得しています。
エーザイ株式会社
「チョコラBB」を販売するエーザイ株式会社は、 YouTube広告を活用したマーケティングで成功しています。
20代から40代の女性をメインターゲットとして、以前はテレビCMを中心にPRが行われていましたが、近年のデジタルシフトの波に合わせ、ターゲット層に合わせたYouTube専用の広告を制作しました。
ターゲットを絞り込んで配信することで、情報を届けたいターゲット層に対する効率的なアプローチが可能となり、その結果リーチ率・購買率が大幅にアップしている好事例と言えます。
パルシステム
パルシステムが展開する食材の販売・宅配セット「かんたん献立お試しセット」のプロモーションでは、インフルエンサーマーケティングを導入したことでユーザーから大きな反応を得られた事例となっています。
ファミリーYouTuberとして人気を集める「エハラ家チャンネル」のエハラ家をインフルエンサーとして起用し、動画の中で商品を楽しく紹介する内容が配信されています。
ターゲット層のライフスタイルに寄り添った自然なアプローチによって、さりげなく訴求できている例として参考になる事例です。
サントリー
最後にご紹介するのは、YouTubeとその他の媒体を組み合わせたクロスメディアマーケティングの事例です。
サントリーが販売する「角ハイボール」は、サントリーの主力商品の1つとして知られています。
このヒットの裏側には、テレビCMからウェブサイトへの誘導を行い、さらにYouTubeチャンネルで角ハイボールの作り方を解説する動画を配信することで、より多くのユーザーに対するアプローチを可能にして、購買意欲を高めることに成功しました。
PRしたいターゲットと伝えたい情報に応じて相応わしいメディアを使い分けることで、より商品を魅力的に見せることができています。
サントリーは、その他の商品でもクロスメディアマーケティングをうまく活用してプロモーションを行っているため、様々な事例からヒントを得ることができます。
まとめ
様々なアプローチ方法が考えられるYouTubeマーケティングでは、どのような施策を行うかによって結果が大きく変わってきます。
より大きな効果を発揮するためにも、どのようなターゲットに対してどのような目的で行うのか、事前に戦略を立ててから行うことが大切です。
今回ご紹介した特徴や企業の事例を参考に、より自社にとって効果的な商品・サービスのマーケティング戦略考えていきましょう。
おすすめの代理店
ディレクション型
プラットフォーム型
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