WEB業界向け|内定につなげるポートフォリオの作り方

WEB業界への転職において、特にクリエイティブ職を目指す場合にはポートフォリオの作成が重要です。

ポートフォリオの内容やレイアウトにこだわることで自分らしさが表現でき、魅力的な自己アピールにつながります。

今回は、自分のスキルや経験を最大限にアピールし、内定に近づけるためのポートフォリオの作り方から、作成時に気を付けるべきポイントについてご紹介します。

ポートフォリオとは

ポートフォリオは、主にクリエイティブ職を目指す人が転職活動の際に必要となる作品集のことを指します。

視覚的に優れたポートフォリオによって自分のスキルや実績を応募企業にわかりやすく伝えることで、企業が求める人材とのマッチ度をアピールできます。

履歴書や職務経歴書だけでは表現できない魅力を、ポートフォリオを活用することで視覚的に伝えられるのが特徴です。

特に、WEBデザイナーやプログラマーなど、WEB業界におけるクリエイティブ職では、掲載する作品だけでなく、ポートフォリオそのものの構成やデザインも評価の対象となることが多くあります。

そのため、しっかりと作り込むことで、自分の価値を高めるチャンスにもなるでしょう。

ポートフォリオには紙ベースのものと、ポートフォリオサイトなどデジタル形式の主に2種類があります。

最近では、WEB上で閲覧できるポートフォリオサイトが主流ですが、紙のポートフォリオも書類選考や面接時に役立つため、できれば両方を準備しておくのがおすすめです。


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ポートフォリオの内容

ポートフォリオのフォーマットは基本的に自由ですが、相手にとってわかりやすい内容にすることは欠かせません。

内容が一目でわかるように冒頭に目次を作成すると良いでしょう。

完成度だけでなく、応募企業が求める人物像と自分のアピールポイントが一致していることも内定に影響するため、作成時に意識することが大切です。

さらに、職種や企業に応じて内容を調整することで、クオリティをさらに高めることができるでしょう。

ポートフォリオに含めると良い項目は以下の4点です。

  • プロフィール
  • スキル
  • 作品やプロジェクト
  • 連絡先

プロフィール

プロフィールには、名前や住所、生年月日など基本的な情報に加えて、経歴や自分の強みを記載しましょう。

過去の経験や学んだこと、得意な業務を強調することで個性を伝えられます。

未経験から転職する場合は、応募企業の職種との共通点や、個人的なプロジェクトの経験をアピールすることが大切です。

また、趣味や興味を加えることで、採用担当者により具体的な人物像をイメージしてもらうことができます。

スキル

使用できるデザインツールや言語、持っている資格などを具体的に記入しましょう。

例えば、PhotoshopやIllustratorの使用歴、HTMLやCSSのWEB言語、JavaやPHPなどのプログラミング言語など、職種に関係するスキルの技術レベルを詳細に記載することが大切です。

複数のスキルがある場合にはそれぞれのスキルレベルが一目で理解できるよう、スキルマップや5段階評価で示す方法も効果的です。

作品やプロジェクト

過去に制作した作品やプロジェクトの中から、自分の強みやスキルをアピールできるものをいくつかピックアップします。

各作品やプロジェクトについて、作成した目的や使用した技術、成果を具体的に記載しましょう。

チームで行ったプロジェクトの場合は、チーム内での自分の役割や努力したポイントを加えることで、チームワークの経験やリーダーシップをアピールできます。

掲載する作品は多すぎると見づらいだけでなく、アピールしたいポイントがうまく伝わりにくくなる恐れがあるため、適切な作品数を見極めることが重要です。

作品、プロジェクトの規模や解説文のボリュームにもよりますが、作品数は10~15作品程度に絞るのが良いでしょう。

未経験で転職する場合は作品数が十分に用意できないかもしれません。

しかし、掲載できる作品数が少なくても、クオリティを重視した内容や見せ方を工夫することで、好印象を与えることが可能です。

連絡先

連絡先として、電話番号やメールアドレス等などの基本情報を記載します。

さらに、作品を掲載しているSNSやWEBサイトのリンク、GitHubのリポジトリURLなどの情報も加えると良いでしょう。

これによって、企業側がさらに詳細な情報をスムーズに確認できるようになり、理解を深めてもらうきっかけになります。

ポートフォリオの基本的な作り方

ここでは、基本的なポートフォリオの作り方についてご紹介します。

目的を明確にする

ポートフォリオを作成する際には、まず目的を明確にすることが大切です。

応募企業や職種に応じて、必要とされるスキルや経験、与えたいイメージなどを考えましょう。

例えば、デザイナー職であれば、これまでに手掛けた作品の実績や、扱えるデザインツールをアピールすることが効果的です。

プログラマーの場合は使用言語や技術レベル、可能であれば関わったプロジェクトの成果も加えると良いでしょう。

目的を明確にすることで全体の方向性が定まり、筋の通った効果的なポートフォリオを作成できます。

また、ポートフォリオを見る相手を考慮することも重要です。

選考過程では、採用担当者だけでなく、現場のデザイナーやプロジェクトリーダーが確認することもあります。

評価する人物をイメージし、具体的な内容や伝えたい情報の決定に役立てましょう。

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内容を構成する

次に、ポートフォリオの構成を考えます。

基本的には、プロフィール、スキル、作品やプロジェクト、連絡先をメインに内容をまとめていきます。

閲覧者がどのような導線で見ればスムーズに情報を伝えられるかを考えることも大切です。

また、複数の企業に応募する場合、自分がどのような企業でどのような仕事に携わりたいかをもとに構成することで、方向性を定められるでしょう。

デザインとレイアウトを考える

ポートフォリオの見た目は、第一印象に大きな影響を与える要素のひとつです。

視覚的な効果を工夫することで、より魅力的なポートフォリオとして差別化を図れるでしょう。

デザインとレイアウトに対するこだわりは、応募企業に自分のスキルやセンス、熱意を伝えるチャンスでもあります。

単なる作品集ではなく、目を引くビジュアルを意識することで、相手の興味を惹き、印象づけることが可能です。

また、閲覧者が使用するデバイスを考慮して、モバイルフレンドリーなデザインを意識すると良いでしょう。

ファイルの作成

内容がまとまったら、実際にファイルを作成していきます。

オンラインで閲覧できるWEBサイト形式や、データでのやり取りが簡単なPDF形式、または紙のポートフォリオなど、目的や用途に合わせた形式を選びましょう。

サイトとしてゼロからまとめる場合は自分でコーディングをする必要がありますが、コーディングの知識がなくても、ポートフォリオ作成ツールを活用すれば手軽にクオリティの高いサイトを作成できます。

そのため、未経験の人やより効率的に作成したい人には、ポートフォリオ作成ツールの活用がおすすめです。

ポートフォリオを公開する

ポートフォリオサイトをオンライン上で公開する場合は、ドメインの取得とサーバーが必要です。

独自ドメインを使用することで、相手にプロフェッショナルな印象を与えられるため、可能であれば独自ドメインを利用するのが良いでしょう。

PDF形式などのデータで作成した場合は、ポートフォリオ共有サイトなどにアップロードするのも効果的です。

紙のポートフォリオを作成する際には、紙質やサイズにもこだわることで、よりオリジナリティを出せるでしょう。

採用担当者に響くポートフォリオを作るコツ

ポートフォリオを作る際は、見た目の美しさだけでなく、採用担当者が重視するポイントを意識することが大切です。

ここでは、採用担当者の目に留まり、内定につながるポートフォリオを作るコツについて解説します。

見やすいデザイン

ポートフォリオのデザインは、閲覧者である採用担当者が見やすいことが重要です。

企業側は限られた時間で多くの応募書類を確認するため、シンプルで整理されたデザインは目に留まりやすく、好印象を与えられるでしょう。

具体的には、カラートーンやフォントの統一、カテゴリーごとの分類や優先順位を付けたレイアウトを意識することが大切です。

ユーザビリティを考慮

スキルや技術面のアピールだけでなく、ユーザー目線での使いやすさもポイントです。

例えば、ナビゲーションメニューをわかりやすく整理し、直感的に操作できるレイアウトを考慮しましょう。

見た目のこだわりだけでなく、表示速度のチェックも大切です。

閲覧者がストレスなく見られるようユーザビリティを考慮すると、採用担当者がスムーズに確認できるのはもちろんのこと、ユーザー視点を重視しているという評価にもつながります。

独自性を意識する

ポートフォリオを活用して内定に近づくためには、自分のスキルやセンスを活かした独自性を意識することも重要です。

ストーリー性のある作品選びや、大切にしている価値観が伝わる見せ方や紹介文を加えることで、他の応募者との差別化が図れます。

突飛すぎるアイデアや派手なデザインである必要はありませんが、適度に自分らしさを表現することで、採用担当者の印象に残すことができるでしょう。

具体的な実績と成果

採用担当者は、具体的な実績や成果にも注目します。

例えば、WEBサイトのアクセス数やプロジェクトの成功率など、数値やデータで示せる情報を記載することで、客観的な成果を伝えることが可能です。

アクセス数やユーザー数は、Googleアナリティクスで簡単に調べられます。
数値の各名前についても覚えておくと、WEB業界への転職を考えるのであれば覚えておきましょう。

また、ユーザーからのフィードバックも、第三者目線からの成果を示す有効な指標となります。

志望企業も意識した内容にする

ポートフォリオは、志望企業に合わせた内容にすることも重要です。

企業によって求められるスキルや経歴は異なるため、企業研究をしっかり行い、ニーズに合った自分の特徴を盛り込みましょう。

例えば、WEB制作会社で幅広い業種をクライアントに持つ企業であれば、多様なデザインテイストを含めることで、汎用性がある人物としてアピールできるでしょう。

システム開発会社においては、応募企業で使われている言語など、作業環境に合わせたスキルを中心にまとめると効果的です。


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職種ごとのポイントも押さえる

ポートフォリオは、応募する職種ごとに重視されるポイントが異なります。

そのため、それぞれの職種に応じたスキルや知識を具体的に示し、応募企業が求める人物像であることをアピールすることが大切です。

自分が目指す職種では、どのような特性が求められるのか、必要とされるスキルはどのようなものがあるのかを正しく理解して、その上で自分の専門性や強みを反映させましょう。

おすすめポートフォリオ作成ツール

しっかり作り込んだポートフォリオは高評価につながり、内定率も高くなります。

しかし、ゼロから作成するのは手間がかかるだけでなく、デザインやコーディングの知識がないと上手くまとめるのは困難です。

そのような時に、ポートフォリオ作成ツールの活用が役立ちます。

ツールを使うことで管理や更新作業も簡単に行えるので、常に最新の情報を保ち効率的に転職活動をすることができます。

以下では、WEB業界未経験の人にもおすすめのポートフォリオ作成ツールをご紹介します。

BRIK PORTFOLIO


BRICK PORTFOLIOは、無料でポートフォリオサイトを作成できるツールです。

直感的に操作できるインターフェースで、短期間で洗練されたポートフォリオが作成できるのが特徴です。

作成したポートフォリオは限定公開できるため、転職活動で特定の企業だけに使用したい時にも便利です。

BRICK PORTFOLIOは、ウェブ・デザイン業界の求人サイトBRICK JOBとも連携。

ポートフォリオを公開することで、登録企業からのスカウトを受けられるなど、転職活動にも役立つツールとしておすすめです。

Behance


Behanceは、Adobeが運営するクリエイター向けのSNSです。

デザイナーやイラストレーターなどのクリエイターが、グラフィックデザインや写真、イラストレーションなどを公開できる世界最大のクリエイティブネットワークとして知られています。

基本的なサービスは無料で、ファイルはブラウザにドラッグ&ドロップするだけで簡単にアップロード可能なので、未経験でもすぐに始められるのがポイント。

Behanceは世界で活躍するクリエイターが多数利用しています。

実際に活躍するクリエイターのポートフォリオを見ることで刺激やヒントを得られるだけでなく、フィードバックも受けられるので、自分の作品のブラッシュアップを目的に活用できるのも特徴です。

Dribbble


Dribbleは、デザイナーに特化したクリエイター向けのSNSです。

イラストレーターやWEBデザイナー、UX・UIデザイナーなど、様々なクリエイターがユーザーとなっています。

Dribbbleは、以前は招待制のプラットフォームだったこともあり、スキルの高いデザイナーが多く利用している傾向にあります。

言語は英語のみですが、シンプルなインターフェースで簡単に操作できるのが特徴です。

フィードバックや意見交換ができる場でもあるので、作成中のポートフォリオを公開し、ブラッシュアップするのにおすすめです。

プロとして活躍している現役のデザイナーの作品を見るだけでも勉強になるので、様々な作品を分析することで、自身のスキルアップにもつながります。

WordPress


ポートフォリオをWEBサイトとして作成する際におすすめなのがWordPressです。

通常、WEBサイトをゼロから作るにはHTMLやCSSといった言語の知識が必要になり、制作にも時間がかかります。

WordPressを使用すれば専門知識がなくても比較的簡単に作成できるため、スムーズに転職活動をスタートできます。

様々なタイプのデザインに対応したテーマやプラグインも豊富なので、自分のイメージするサイトが気軽に作れるのも魅力です。

ただし、プログラマー職として応募する場合や、サイト制作を通じてスキルアップを目指す場合は、自分で作るのもひとつの選択肢です。

ポートフォリオを作る目的や、自分が重視するポイントに応じて、適切な方法を選びましょう。

Wix


WixはWordPressと同様、手軽に魅力的なポートフォリオサイトを作成できるツールです。

800点以上のテンプレートが用意されており、さらにテンプレートは自由に編集できることから、デザインの柔軟性が高く、初心者からプロまで幅広いユーザーに利用されています。

初心者でも簡単に操作できる直感的なインターフェースが特徴で、パーツをドラッグ&ドロップするだけでサイトを作成できます。

レスポンシブデザインにも自動対応しているため、様々なデバイスに合わせて最適なレイアウトに調整されるのも便利な機能です。

これによってさらに作業の手間が省けるだけでなく、閲覧者はストレスなくページを見られるようになります。

Wixは無料プランと有料プランがあるため、目的や予算に応じて最適なプランを選択できるのも特徴です。

ポートフォリオ作成の際の注意点

ポートフォリオを作成する際には、自分の価値がより高まるように表現することが大切です。

特に、以下のポイントに注意すると良いでしょう。

  • ボリューム感を配慮する
  • 著作権・守秘義務を守る
  • 定期的に更新する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

ボリューム感を配慮する

ポートフォリオを作成する際には、適切なボリュームにまとめることが大切です。
情報量が多すぎると見づらいだけでなく、かえって印象が薄くなってしまう恐れがあります。

代表的な作品を厳選してピックアップし、それぞれの補足説明は簡潔にまとめるように意識しましょう。

また、画像のサイズや適切な文字数を考慮することで、全体の見た目をすっきりさせることができます。

様々な表現方法を研究し、伝えたい情報を効果的に表現しましょう。

著作権・守秘義務を守る

ポートフォリオに作品やプロジェクトなどのコンテンツを掲載する際、著作権や守秘義務に対する配慮は欠かせません。

他の方のデザインを参考にしてもよいですが、あまりに類似していると判断されると大きな問題となります。

また、企業に属して作成した場合、自分が手掛けた作品であっても基本的に著作権は企業に属します。

使用している画像や資料などを含め、掲載するコンテンツが著作権を侵害していないか、クライアントから許可を得ているかを必ず確認しましょう。

機密情報や未公開のコンテンツにも注意が必要です。

特に、WEB上に公開する場合は不特定多数の人が目にする可能性があるため、慎重に進めましょう。

著作権、守秘義務を守ることでトラブルを回避できるだけでなく、WEB業界で働く上での信頼性を保つことができます。

定期的に更新する

ポートフォリオは一度作成したら終わりにするのではなく、定期的に更新することが大切です。

最新の作品を追加したり、技術レベルを更新したりすると、常に新しい情報や成長を伝えられるでしょう。

また、応募企業や職種に合わせて内容を見直すことで、より魅力的な人材としてアピールできます。

まとめ

WEB業界への転職を成功させるためには、ポートフォリオが重要な役割を果たします。

特にクリエイティブ職では、ポートフォリオを活用して自分のスキルやセンス、実績をアピールすることで、他の応募者と差別化を図ることができます。

今回ご紹介したポイントを参考に、常にブラッシュアップしながら魅力あるポートフォリオを作成し、内定獲得を目指しましょう。

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