未経験から目指す「ネットワークエンジニア」のキャリアパス

「WEB業界で働きたいけれど、どんな職種が自分に合うのかわからない」と悩んでいる方におすすめなのが、ネットワークエンジニアという仕事です。
ネットワークエンジニアは未経験からでも挑戦しやすく、運用・保守から設計・構築、さらにはスペシャリストやマネジメントなど多彩なキャリアパスが広がっています。
この記事では、ネットワークエンジニアに未経験からなる方法やキャリアパスについて詳しく解説します。
目次
ネットワークエンジニアとは?【仕事内容を簡単に解説】
ネットワークエンジニアとは、サーバーやPC、スマートフォンなどの機器をインターネットや社内システムに安全かつ効率的につなげる「インフラ」を支える専門職です。
ビジネスや社会活動に欠かせない基盤を設計・構築・運用・保守する重要な役割をネットワークエンジニアは担っています。
「ネットワークの設計」は、クライアント企業の要望や業務内容をヒアリングし、最適なネットワーク構成を考案する仕事です。
設計図をもとにルーターやスイッチなどの機器を設定・設置し、実際にネットワークを作り上げる仕事が「ネットワークの構築」となります。
ネットワークが安定して稼働し続けるよう、監視やトラブル対応、機器のメンテナンスといった運用・保守もネットワークエンジニアには欠かせない仕事です。
ネットワークエンジニアのキャリアパス
ネットワークエンジニアは、ITインフラの要として企業活動を支える重要な職種です。
未経験からでも挑戦しやすく、段階的にスキルアップしながら多彩なキャリアパスを描けるのが魅力です。
ここでは、未経験者が進める、ネットワークエンジニアのキャリアパスを3つのステップに分けて解説します。
【STEP1】運用・保守からスタート
ネットワークエンジニアの多くは、「運用・保守」業務からキャリアをスタートします。
主な仕事内容は、ネットワーク機器やサーバーの監視、障害発生時の一次対応、マニュアルに沿った定型作業などです。
未経験でも始めやすく、現場でネットワークの基本的な構造やトラブルシューティングのノウハウを学べる貴重なステージです。
CCNAなどの資格取得を目指すと、次のステップへの足掛かりになります。
【STEP2】構築・設計にステップアップ
運用・保守で経験を積んだ後は「構築・設計」フェーズにキャリアアップします。
ネットワークの新規導入や拡張、設計書の作成、要件定義など、より高度な技術や論理的思考力が求められます。
クライアントの要望をヒアリングし、最適なネットワークを設計・構築するプロフェッショナルとしての活躍も求められるでしょう。
なお、CCNPやネットワークスペシャリストなど、より上位の資格取得がキャリアアップに有利です。
【STEP3】プロジェクトマネージャーやコンサルタントへ
さらに経験を積むと「プロジェクトマネージャー」や「ネットワークコンサルタント」といった上流工程やマネジメント職への道が開けます。
技術力だけでなくコミュニケーション力やマネジメントスキルも求められるものの、年収も大きくアップする傾向があり、やりがいと責任のあるポジションです。
このように、ネットワークエンジニアは未経験からでも着実にステップアップできるキャリアパスがあります。
資格取得や最新技術の習得を意識しながら、理想のキャリアを実現しましょう。
ネットワークエンジニアに必要なスキルや資格
ネットワークエンジニアに求められるスキルや資格は多岐にわたります。
基礎となるのは、TCP/IPやDNSなどのネットワーク基礎知識です。
ネットワーク設計やトラブルシューティングに不可欠であり、LANやWANなどの構造理解も重要です。
ネットワークエンジニアには、セキュリティ知識も必須です。
近年はサイバー攻撃の高度化により、ファイアウォールや暗号化技術、ゼロトラストモデルなどへの深い理解が求められます。
最新の脅威やその対策方法に常にアンテナを張り、効果的なセキュリティ対策を提案できる力が必要です。
さらに、クラウド(AWSなど)やネットワーク仮想化、IaC(Infrastructure as Code)といった最新技術への対応力も欠かせません。
なお、以下の資格は実務能力の証明や専門性のアピールができ、転職・昇給時に有利です。
- CCNA(Cisco Certified Network Associate)
- CCNP(Cisco Certified Network Professional)
- 基本情報技術者試験(国家資格)
- ネットワークスペシャリスト試験(国家資格)
このほか、プロジェクトマネジメントやコミュニケーション力、ドキュメント作成力も、キャリアパスを築いていく上で重要なスキルだといえるでしょう。
ネットワークエンジニアのキャリアパスを歩むメリット
ネットワークエンジニアのキャリアパスを歩むメリットについて詳しく解説していきます。
注意点もお伝えするので、ネットワークエンジニアに興味をもてるかの判断材料にしてください。
ネットワークエンジニアのキャリアパスのメリット
ネットワークエンジニアとしてキャリアパスを積むメリットは、以下のとおりです。
- 景気に左右されづらい安定した需要
- ニーズが高い
- キャリアアップするほど年収が上がりやすい
- 将来的にフリーランスになれる
ネットワークエンジニアのキャリアパスを選ぶ最大のメリットは、安定した需要に支えられているインフラ業界で働けることです。
クラウドサービスやIoTの普及により今後も需要の拡大が見込まれており、ネットワークエンジニア景気に左右されにくい職種だといえるでしょう。
現代社会では、企業活動や生活のあらゆる場面でネットワークが不可欠となっており、ITインフラを支えるネットワークエンジニアは常に高いニーズがあります。
スキルや経験を積むことで年収アップが期待できることも大きな魅力です。
上流工程にキャリアアップするほど年収も上がりやすく、専門性や資格を身につければ年収700万円以上やフリーランスとして高単価案件を受注できます。
注意点
ネットワークエンジニアの仕事は、クラウド、セキュリティ、仮想化など技術トレンドの変化が速いため、常に学び続ける姿勢が求められます。
そのため、資格取得や情報収集、実践を通じてスキルを磨き続けることが長期的なキャリア形成には欠かせません。
上述したように、ネットワークエンジニアは安定した需要と高い専門性、自由な働き方を実現できる魅力的なキャリアパスです。
一方で、働き方や技術習得に関する注意点もあるため、この点に留意した上で自分に合ったキャリア設計を行いましょう。
ネットワークエンジニアに向いている人・向いていない人
ネットワークエンジニアはおすすめの仕事ですが、人によって向き不向きがあることも事実です。
そこで、ネットワークエンジニアに向きの人とそうでない人の特徴についてご紹介します。
ネットワークエンジニアに向いている人
以下が、ネットワークエンジニアに向いている人の特徴です。
- コツコツと地道な作業に取り組むのが得意な人
- チームで協力しながら働きたい人
- コミュニケーション能力が高い人
- 論理的に考えることが得意な人
ネットワークの運用・保守や設定作業は、細かな確認や手順を一つずつ丁寧に進める必要があり、地道な努力を積み重ねられる人が活躍しやすい職種です。
チームで協力しながら働きたい人もネットワークエンジニアに向いています。
ネットワークの設計や構築は、プロジェクトメンバーや他部署、クライアントと連携しながら進めることが多いため、コミュニケーション力や協調性が求められます。
自分の意見を伝えたり、相手の要望をくみ取ったりする力がある人は、現場で信頼されやすいでしょう。
論理的に物事を考えることが好きな人も適性があります。
ネットワーク障害の原因調査や最適な設計を行う際には、複数の要素を整理し、論理的に問題を切り分けて解決策を導き出す力が重要です。
ネットワークエンジニアに向いていない人
ネットワークエンジニアに向いていない人の特徴として、以下が挙げられます。
- ルーティンワークが苦手な人
- 勉強が嫌いな人
ネットワークの運用・保守業務には、定期的な監視や障害対応、マニュアルに沿った作業など、繰り返しの業務が多く含まれます。
そのため、単調な作業に飽きやすい人や、細かい作業を継続するのが苦手な人にはストレスを感じやすい職種かもしれません。
勉強を続けるのが嫌いな人もネットワークエンジニアにはあまり向いていません。
IT業界は技術革新が非常に速く、クラウドやセキュリティ、ネットワーク仮想化など新しい知識を常にキャッチアップし続ける必要があります。
そのため、資格取得や最新技術の習得に前向きに取り組めないと、業界で長く活躍するのは難しいでしょう。
ネットワークエンジニアに未経験からなる方法
ここからは、ネットワークエンジニアに未経験からなる方法について解説します。
未経験OKや研修制度が整った企業に入るのがおすすめ
未経験からネットワークエンジニアを目指す場合、最も現実的で安心な方法は未経験者を歓迎している企業や研修制度が充実している企業に入社することです。
特に運用・保守などのポジションは未経験でも採用されやすく、現場で実際のネットワーク機器やシステムに触れながらスキルアップが可能です。
また、研修制度が整った企業では資格取得支援や社内勉強会も充実しているため、働きながら無理なく成長できる環境が整っています。
そのため、未経験OKで研修制度が整っている企業で簡単な監視や障害対応からスタートし、徐々にキャリアパスを構築していくのが良いでしょう。
独学+資格取得でアピール
未経験からネットワークエンジニアを目指す場合、独学での基礎知識の習得や資格取得も非常に有効です。
独学の際にはネットワークの基礎を学べる書籍やオンライン講座、ネットワーク機器のシミュレーターを活用し、基本をしっかり身につけましょう。
特に「CCNA(Cisco Certified Network Associate)」や「基本情報技術者試験」などの資格は、実務経験不要のため比較的チャレンジしやすく、知識や意欲を企業にアピールする材料になります。
また、ポートフォリオについてはネットワーク構成図やシミュレーターで作成したネットワーク設計例、学習記録などをまとめておくと面接時のアピール材料になります。
資格や独学の成果を履歴書や面接でしっかり伝えることで学習姿勢や基礎力を評価されるため、未経験でも採用されやすくなるでしょう。
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ネットワークエンジニアとして成長したい方におすすめの企業3選
ネットワークエンジニアとして成長したい方におすすめの企業3つご紹介します。
- 株式会社セラク
- 株式会社システナ
- Sky株式会社(スカイ株式会社)
株式会社セラク
株式会社セラクは、未経験からインフラエンジニアとしてデビューしたい方に特におすすめの企業です。
同社は「教育型IT人材創出モデル」を掲げており、独自のカリキュラムによる教育体制が整っています。
入社後は基礎からしっかり学べる研修や、現場でのOJTを通じて、ITインフラやクラウド、ネットワークの実務スキルを段階的に習得できます。
また、全国に多様な案件を持っているため、幅広い現場経験を積みながらスキルアップできる点も大きな魅力です。
さらに、プログラミングやAWSなどの最新技術も学べる法人向け研修プログラムが用意されており、将来的にはフルスタックエンジニアを目指せます。
未経験からでも着実に成長できる環境が整っているため、IT業界でキャリアを築きたい方に最適な企業です。
株式会社システナ
株式会社システナは、教育体制の充実度が非常に高く、未経験者でも安心してネットワークエンジニアのキャリアをスタートできる企業です。
入社後は、以下のような基礎から応用まで幅広い技術を学べる研修や、現場でのOJTが用意されており、実践を通じて着実にスキルアップできます。
- 新人研修
- チューター制度
- 資格取得支援 など
また、システナは多様なプロジェクトに参画できるため、ネットワークだけでなく、クラウドやセキュリティなど幅広い分野の知識・経験を積むことができます。
未経験からエンジニアとしての基礎を固めたい方や、将来的に多様なキャリアパスを描きたい方にとって、非常に魅力的な環境といえるでしょう。
Sky株式会社(スカイ株式会社)
Sky株式会社は、組込みソフトウェアや業務システム、ITインフラ構築など幅広い分野を手がける独立系SIerです。
実際の業務では、社内インフラの設計・構築・運用管理や、社員からの問い合わせ対応、ネットワーク構成の設計や業者折衝など、幅広い経験を積むことが可能です。
Sky株式会社は評価制度が明確で、成果やスキルに応じて早期のキャリアアップも目指せます。
20代のうちからプロジェクトリーダーやマネジメントに挑戦する道も開かれており、成長意欲の高い方にとって理想的な環境です。
インフラ・セキュリティ分野の強化にも積極的で、クラウドや最新技術のキャッチアップも支援されているため、長期的なキャリアパスの形成にも適しています。
経験者のみの採用ですが、ネットワークエンジニアとしてキャリアアップしていきたい方におすすめです。