見本付き!中途採用向けの履歴書の書き方
中途採用向けの履歴書について、書き方に迷っている方も多いのではないでしょうか。
新卒時とは異なり、その業界で働く上での自身の強みやスキル・経験をよりアピールしたいところです。
また、企業とのミスマッチを防ぐために募集要項をよく確認することも大切です。
本コラムを参考に、中途採用時における履歴書の書き方、転職に強い自己PRなどを理解して納得のいく転職活動をしましょう。
目次
新卒時と中途採用時の履歴書はどう異なる?
新卒時と中途採用時の履歴書は、主に「採用担当者が見ているポイント」が異なります。
新卒時の履歴書は「学歴・人柄」などが重視されますが、中途採用時の履歴書では「職歴」が大切なポイントとなります。
そのため、転職活動時ではこれまで経験してきたことや得たスキルをアピールできるような書き方を理解することが大切です。
転職成功の可能性を上げるためにも、上記の違いを理解した上で履歴書を作成しましょう。
ここからは履歴書の見本と中途採用向けの書き方を紹介します。
中途採用向けの履歴書の見本
中途採用向けの履歴書見本は、以下を参考にしてください。
後述している書き方と照らし合わせながら進めましょう。
【見本】
また、厚生労働省は公式サイトで履歴書様式例を公開しています。
誰でもダウンロードできるため、転職活動時にはぜひ活用しましょう。
履歴書の書き方をおさらい
ここからは、履歴書の基本的な書き方をおさらいしながら、中途採用向けのポイントを解説していきます。
基本事項の書き方
新卒時と同様に基本事項を記載します。
各項目の書き方をおさらいしておきましょう。
【日付・氏名・生年月日】
日付は履歴書の提出日、面接に持参する場合は当日を記載します。
年号については和暦・西暦に決まりはありませんが、生年月日や学歴・職歴欄など履歴書全体で表記を統一しておきましょう。
氏名は履歴書に「ふりがな」と書いてあればひらがな、「フリガナ」と書いてあればカタカナで記載します。
【印鑑・証明写真】
印鑑欄がある場合は、滲みや欠けがないように押印します。
証明写真は縦4cm×横3cm程度のサイズかつ、3ヶ月以内に撮影されたものを使用するのが一般的です。
身だしなみを整えてから、胸から上を真正面で撮るように意識しましょう。
【現住所・連絡先】
現住所は都道府県から省略をせずに記載します。
連絡先については、現住所と同じ場合は「同上」と記載します。
学歴・職歴欄の書き方
履歴書では基本的に学歴と職歴が同じ欄になっていますが、学歴から順番に記載します。
上記の見本にあるように、「学歴・職歴」という見出しを作る書き方が一般的です。
学歴は最終学歴の1つ前から書き、「高等学校」のように正式名称での記載を心がけましょう。専攻やコース、学科などがある場合は省略せずに記載してください。
学歴を書き終えたら、1行空欄にして職歴を続けて書いていきます。
新卒時から順番に、会社の正式名称および入社年月・退社年月を記載します。
履歴書の作成時点で在籍している場合は、「現在に至る」や「在籍中」と最後に書くことを忘れないようにしましょう。
また、中途採用の場合は履歴書とは別に「職務経歴書」を提出するのが一般的です。
職務経歴書では、職務内容という欄で職歴についてのより具体的に記載します。
そのため、職務経歴書を提出する場合は、履歴書のおける職歴を簡易的に記載しても問題ありません。
職務内容の書き方については以下の記事を参考にしましょう。
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志望動機や自己PRの書き方
志望動機は「なぜその企業を選んだのか」を記載します。
志望動機は面接でも聞かれる部分のため、しっかりと理由を説明できるようにします。
中途採用時であれば、自身のキャリアや応募先企業で成し遂げたいことについて触れながら書くとより良い志望動機になります。
自己PRは志望動機と一貫性のある書き方だと印象が良くなります。
中途採用時の場合は、応募先企業についてよく調べ、自身のスキルや経験をもってどのような価値が提供できるのかをアピールすることが大切です。
採用後の活躍がイメージできるような書き方を意識しましょう。
中途採用に強い自己PRの書き方は後述しているためぜひ参考にしてみてください。
本人希望欄の書き方
本人希望欄は、雇用される上での条件などに希望がある場合は記入します。
また、在職中に転職活動をしている場合は、連絡可能な時間内を記載すると親切です。
特に希望や伝える事項がない場合は、「貴社の規定に従います」と記載します。
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履歴書で採用担当者が見ているポイント
履歴書を作成する際は、採用担当者が見ているポイントを理解しておくことで効果的な対策ができます。
先述した書き方を踏まえた上で、以下のポイントを意識しましょう。
- 志望動機がその企業とマッチしているか
- 転職理由はどういったものか
- 職歴に空白期間がないか
- (企業によっては)資格を取得しているか
- 誤字・脱字や漏れがないか
上記の中でも、特に志望動機と職歴がよく見られるポイントです。
応募者がなぜ転職しようと思ったのか、数ある企業からなぜうちを選ぶのかという観点でチェックします。
そのため、気持ちを整理しながら「自分の軸」と「応募先企業を選ぶ理由」を一貫性のある書き方ができるとベストです。
誤字脱字など細かい部分のミスにも気をつけましょう。
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中途採用に強い自己PRの書き方
新卒時と異なり、中途採用時の履歴書はしっかりとその企業に向けたアピールが大切です。
転職時に覚えておきたい自己PRの書き方を紹介します。
自身の強みを理解する
中途採用では業界や職種の経験有無を問わず、採用後すぐに実務を任せたいと考えている企業がほとんどです。
そのため、中途採用時の場合は特に「実務における強み」をアピールした書き方が理想です。
これまでの社会人経験から自身の強みをまずは考えてみましょう。
また、「業界の悩みを解決するような強みがあるか」という観点で記載することもおすすめです。
具体的な数字を用いて事実を伝える
前職での実績がある場合は、より具体的な数字を用いて説明することで信頼性がアップします。
商談や打ち合わせなどと同様に、社会人としてリアルな数字を提示できることはとても大切です。
また、具体的な数字は企業からしても「実際にどのような影響をもたらしてくれるのか」が想像しやすいといえます。
実績がある場合は採用後の活躍を期待してもらうためにも、具体的な数字を用いた書き方を心がけましょう。
企業が求めているスキルや経験を強調する
自己PRでは、応募先企業に応じた書き方も大切です。
せっかく自己理解もあって強みもアピールできているのに、企業が欲しい人材とマッチしていなければ意味がありません。
募集要項などを精読し、どのようなスキルや経験を求めているのかをまず確認しましょう。「その企業向けに書いている」という意識を持つことが重要です。
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提出前に確認!履歴書でのNG事項
履歴書を提出する前に、書き方におけるNG事項をよく確認しておきましょう。
具体的には以下のNG事項が挙げられます。
- 誤字脱字がある
- ネガティブなことを書く
- 嘘の内容を書く
- 要望ばかり書く
- 志望理由や退職理由などがない
履歴書では退職理由を記載しますが「職場が悪かった」や「人間関係が上手くいかなかった」など、採用担当者が不安になるようなネガティブな内容は控えましょう。
本当だったとしても、ポジティブな言い換えをするのが理想です。
また、志望動機や退職理由などあまり書かず、企業に求めることばかりを記載するのもNGです。
譲れない部分を伝えるのは大切ですが、採用担当者が一番気になるポイントの「志望理由・退職理由」をしっかりと書きましょう。
提出時にも注意!知っておきたい履歴書のマナー
履歴書を提出する際にもマナーがあります。メール・郵送での提出と、面接時に持参して提出、それぞれのポイントを押さえておきましょう。
メールや郵送でのマナー
メールの場合は、件名に「中途採用の応募であること」「添付書類があること」を明記します。
職務経歴書も一緒に提出するのを忘れないようにしましょう。
履歴書や職務経歴書にはパスワードを設定し、別メールにて先方へ送ります。
提出前にファイル形式の指定があるかどうかも確認してください。
郵送の場合は、履歴書を折らずに封筒に入れます。
送付状、履歴書、職務経歴書の順番で入れた後は、封筒の表面に「応募書類在中」と赤文字で記載して枠で囲うと、採用担当者にとってわかりやすくなります。
郵送で提出が初めてで送付状の書き方がわからないという方は、以下の記事を提出前に必ずチェックしておきましょう。
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持参する際のマナー
面談で持参する場合は、封筒に入れて持っていきます。先ほど同様に、封筒表面に赤文字で「応募書類在中」と記載して枠で囲います。
面接官に渡す際は、封筒から出して渡します。転職時は書類が複数になるため、クリアファイルなどにまとめて入れて渡すのが理想です。
まとめ
中途採用時の履歴書は、新卒時とは異なり「自己理解」ができているかどうかが重要です。
これまでの経験を振り返り、自身の強みをちゃんと理解しておきましょう。
自身の強みが理解できたら、応募する企業についての理解を深めることも必要です。
どのような人材を求めているのかを確認して、応募先企業に合った自己PRができるように書きましょう。
転職時、久しぶりに履歴書を作成するため書き方を忘れてしまったという方は、ぜひ本コラムの内容をおさらいしてください。
履歴書で採用者が見ているポイントやNG事項もチェックして、悔いのない転職活動を心がけましょう。