転職時の面接で効果的に自己PRするポイントとは
WEB業界は未経験者でも比較的転職しやすい業界ですが、業務の実績がないためどのように面接に臨んだら良いのかお悩みの方も多いのではないでしょうか。
WEB業界に限らず、面接では自己PRがとても重要です。
今回は、WEB業界に未経験で転職したいとお考えの方のために、自己PRに焦点を当てて、自己PRが重要な理由から、自己PRの準備の仕方、効果的な自己PRのポイントなどについて、詳しく解説していきます。
WEB業界の面接で自己PRが重要な理由
WEB業界の面接で自己PRを成功させるためには、なぜ自己PRが重要なのか理解しておくことが大切です。
自己PRが重要な理由には、次のようなものがあります。
第一印象を良くし印象を残せる
面接の所要時間は、一般的に30分から1時間ですが、第一印象が悪かったり、良い印象が残せなかったりすると、それよりも早く終わることもあります。
「メラビアンの法則」によると、第一印象は視覚情報55%、聴覚情報38%、言語情報7%の割合で左右されるといわれています。
聴覚情報とは、話し方や会話の流れから得られる情報のことです。
自己PRを上手に行い自分の強みや個性を伝えられれば、第一印象を良くし、より鮮明な印象を残せます。
他者との差別化を図れる
未経験者の場合、経験者のように実績がないため、面接でライバルに差をつけづらいのは事実です。
しかし、未経験者を採用する場合、企業が重視するのは応募者の性格や人間性なので、経験や実績がなくても、自己PRをしっかりすることで他者との差別化を図れます。
他者との差別化を図ることで、自分が個性的で独自の経験や考え方を持った候補者であると認識してもらえ、内定獲得にさらに一歩近づけるでしょう。
職務遂行能力を証明する機会となる
職務遂行能力は、業務を適切にそして効果的に遂行できる能力のことです。
職務遂行能力に長けていると、WEB業界に転職しても仕事で高い業績を残せ、組織やチーム、プロジェクトの一員として多大な貢献を果たせます。
自己PRはこれまでの経験や成果を具体的に示し、職務遂行能力を証明する絶好のチャンスです。
自分のキャリアビジョンを伝える機会となる
企業の求める人材は、単に入社したい人ではなく、職場で活躍しキャリアアップを望む人です。
自己PRでは、自分のキャリアビジョンや志望動機も伝えられ、具体的な目標、将来の展望、成功した方向性を示すことで、志望度の高さと企業との相性の良さもアピールできます。
キャリアアップビジョンを伝えるときは、キャリアアップビジョンを短期と長期で分けて伝えたり、企業の価値観、求める人材、事業方針などと一致していることを強調したりすると効果的です。
面接で効果的に自己PRするための準備のポイント
面接は時間制限があるため、限られた時間内で自己PRを効果的に行うためには事前準備が必要です。
ここでは、効果的な自己PRの準備のポイントを2つ紹介します。
自己分析と他己分析を行う
自己PRを行うためには、自分自身の長所、短所、価値観、強みなどを把握し分析し、自分を理解することが必要不可欠です。
自分自身を理解する方法には、自己分析と他己分析があります。
それぞれの違いと、具体的な方法は次のとおりです。
自己分析
自己分析とは、自分で自分を分析します。
自己分析の方法は複数ありますが、ここでは4ステップでできる簡単な自己分析の方法をご紹介します。
【ステップ1】経験を洗い出し整理する
今までの経験を業界別、役割別に分類したり、成功体験と失敗体験に分けたりして、整理していきます。
【ステップ2】自分の強みと能力、これからの課題を把握する
整理した経験をもとに、他者より優れている面、経験によって得た知識や能力、反対に自分に欠けている部分やこれからの課題を挙げていきます。
【ステップ3】自分自身を見つめ直す
複数の質問を自己に投げかけ、自分の性格、人間性、価値観を客観的に見ます。具体的な質問としては、次のようなものがあります。
- 自分に対する周囲からの印象はどのようなものか
- 仕事でやりがいを感じたのはどんな場面か
- 反対にストレスを感じたのはどんな場面か
- 自分の理想とする人物像はどんな人か
- 周囲の人からどんな人物だと言われるか
【ステップ4】目標やビジョンを設定する
他己分析
自分のことを良く知る両親、兄弟姉妹、知人などに分析してもらうものです。
他己分析をすることで、より客観的に自己分析ができ、今までに気づかなかった価値観や強みを知れます。
また、他己分析のエピソードを加えることで、自己PRの際の説得力を高める効果も期待できます。
企業研究をして自己PRのターゲットを絞る
同じWEB業界でも、企業によって求める人物像は異なります。
自分が企業にとって有益で有用な人材であることをアピールするためには、企業研究を行い、企業が求める能力や素質を明確にしておくことが重要です。
企業が求める能力と素質が明らかになれば、自己PRのターゲットを絞り、限られた時間内でより効果的に自己PRができるようになります。
また、企業研究を事前に行っておくことで、自分の人物像に合致した企業が選べるため、企業選びを効率的に進められるメリットもあります。
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WEB業界未経験者に有効な自己PR方法とポイント
自己PRの準備を万全に行っていても、面接時に自己PRが上手くできなくては意味がありません。
ここでは、面接時の有効な自己PR方法とポイントは4つご紹介します。
活動意欲と成長意欲をアピールする
未経験者を採用する場合は、求職者のポテンシャルを重視して採否を決定します。
ポテンシャルをアピールするためには、WEB業界に関係ないスキルや能力よりも、活動意欲を強調するほうが効果的です。
活動意欲はフットワークの良さと、チャレンジ精神があることをアピールできますが、粘り強さや忍耐力がない印象をあたえるかもしれません。
そのような懸念材料を払拭するために、活動意欲は成長意欲をセットでアピールすると良いでしょう。
成長意欲とは、継続して学び成長する意欲のことです。
例えば、「チャンレンジしたことは継続し高いスキルを修得したい」「チャンスをもらったら、納得の行く成果が出るまで諦めません」といったいい方で表現できます。
WEB業界で役立つスキルや経験を強調する
業種が異なっていても、仕事を通じて修得したスキルや経験をWEB業界で活かせます。
例えば、ビジネスマナー、コミュニケーション能力、管理能力などはWEB業界でも求められる能力なため、自己PRで強調できるポイントです。
WEB業界で役立つスキルを学んでいる場合は、そのことも忘れずにアピールしましょう。
もし資格をもっていなくても、未経験可の求人では問題ないですが、持っていればアピールポイントを増やせます。
ただし、WEB業界の仕事は、営業職、WEBエンジニア、WEBデザイナーなど複数あり、職種によって役立つスキル・経験・資格が異なるので、アピールしたい場合は確認しておきましょう。
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具体的なエピソードを交えてストーリー性を持たせる
自分の性格や特徴をただ「忍耐力がある」「責任感がある」と伝えても、全く説得力がありません。
「失敗を繰り返したプロジェクトを最後まで諦めなかった。」「頼まれた仕事の納期に間に合わせるために、2日徹夜した。」など具体的なエピソードを交えると、面接官もイメージしやすく、説得力も高まります。
ただし、挫折経験はネガティブなイメージを残しやすいので、注意が必要です。
挫折経験を自己PRに使う場合は、挫折体験から学んだことや、その経験を転職先でどのように活かせるか伝えると良いイメージを与えられます。
転職希望理由とキャリアプランに一貫性を持たせる
面接では、必ず転職理由と退職理由を質問されます。
これは、求職者が新しい職場で前職での不満を解消でき、長く勤めてもらえるか確認するためです。
転職希望理由とキャリアプランにギャップがあると、またすぐに不満を感じて転職したくなるのではないかと判断されてしまいます。
そのため、自己PRで転職希望理由を伝えるときは、キャリアプランと一貫性を持たせることも大切です。
転職希望理由は、前職の不満ではなく、キャリアプランに最適ではなかったことにフォーカスするとキャリアプランとの一貫性を持たせやすいです。
面接での自己PRで良くある失敗例と対策方法
自己PRでは、面接官に良い印象を残すために行った自己PRの仕方が、かえって悪い印象を与えてしまうこともあります。
ここでは、面接での自己PRで良くある失敗例と、具体的な対策方法をご紹介します。
虚偽や誇張をする
虚偽や誇張とは、経験や知識がないのにあるといったり、経験や知識があることは事実でも話を盛って話したりすることです。
面接の時間は短いため多少の虚偽や誇張をしてもバレないと思われるかも知れませんが、とあるアンケートによると、面接官の73.7%は求職者の虚偽や誇張に気づくと回答しています。
その理由は、話を進めるうちに話の辻褄が合わなくなってしまったり、面接官の質問に応えられなかったりするからです。
虚偽や誇張をしたことがバレると、欲深い人間という印象を与え、社会的信用も失います。
嘘をついてまで、自分を良く見せる必要はありません。
企業に自分の良さを理解してもらえるように、自己分析で得た自分の人柄や素質、経験から学んだこと、意欲の高さなどをアピールすることのほうが重要です。
他者との比較をする
他者と比較し他者を下げることで、その分自分を優位な立場にすることは可能ですが、自己PRはあくまでも自身の価値や成長を示すためのものです。
面接では自己主張に重点を置き、自分自身の能力、素質、強み、経験などをアピールします。
知らず知らずのうちに比較をしてしまう方は、自分の立場や役割に応じて自分が発揮できる能力やスキルをアピールすると比較を避けられます。
ネガティブな表現を使う
どんな経験にもポジティブな要素とネガティブな要素があり、特にネガティブに思われる失敗から学ぶことは多いです。
同じ経験を話す場合でも、ネガティブな要素に焦点を当てて話すと、どうしても悪い印象が残りやすいです。
ネガティブな経験や過去でも、ポジティブな要素、成果、学んだことを強調することで、面接官により良い印象を与えられます。
また、自分にとって短所と思える性格も長所として表現することも可能です。
- せっかち→決断力がある
- 頑固→芯が強い
- 面倒臭がり→効率的、合理的
人は、無意識にネガティブな表現をしていることが良くあります。
面接で話す内容は一度文章にして、ネガティブな表現がないかチェックし、ポジティブな表現方法に書き換えておくことが大事です。
まとめ
自己PRは第一印象を良くするだけでなく、他者との差別化、職務遂行能力の証明、キャリアアップビジョンの伝達を図れるメリットがあります。
面接時に自己PRをしっかり行えば、未経験者でもWEB業界への転職成功率を確実にアップさせることが可能です。
未経験でWEB業界へ転職を希望されている方は、この記事で紹介した情報を参考にしていただき、万全な態勢で面接に臨み、WEB業界で働く夢を実現させてください。